では実際に使ってみる。電源は相変わらずメカニカルなスライド式スイッチで分かりやすく、起動は迅速で約1秒。ストレスはゼロに近い。ズームリングが420ミリの位置にあれば、ちゃんとテレ端で起動する。当たり前だが、気持ちよく使える。
EVFはレンズの光軸上に移動。アイピースが左端にあったFZ20やFZ5に比べると格段に構えやすくのぞきやすい。EVFのLCDも23.5万画素にグレードアップし、見やすさも格段に上がっている。
その下にある液晶モニターは2.0インチの23.5万画素。さらにいったん下に開いて左右に回転するというマルチアングル式になり、撮影時の自由度が増した。普段EVFで撮る人は液晶モニターを閉じておけるわけで、そういう意味でもよい。
絞り値とシャッタースピードとプログラムシフトは2つの電子ダイヤルで行う。これもハイエンド機にふさわしい操作系だ。
こうして書いてみると、実にカメラらしくて素晴らしい完成度に思える。
ただ、1つだけ納得いかないのが露出補正。普通、ここまでやればダイヤル操作での露出補正ができてしかるべきだが、露出補正は従来のLUMIXと同じ、十字キーによる操作なのだ。これは痛い。
このクラスのカメラを選ぶ層を考えると、やはり露出補正もダイヤルで操作できるべきだし、ついでにホワイトバランスやISO感度もダイヤルでさくっと選びたい。
シャッターボタンの下と背面の両方にダイヤルが付いている
メニュー構成やメニューの使い勝手も同じで、電子ダイヤルは「絞り値とシャッタースピードとプログラムシフト」にのみ使われるのである。画竜点睛を欠くという感じ。
なお、再生時は電子ダイヤルの片方がズーミング、もう片方がコマ送りにと有効活用される。
撮影機能は他のLUMIXと変わらず、機能は豊富だ。連写機能は高速・低速に加えて、メモリがいっぱいになるまでの∞連写機能を持っているし、フォーカスはFZ5から採用された9点測距、高速3点など5種類のAFが用意されている。一点AFのときは測距ポイントを9点から選ぶことも可能だ。
さらに何点かハイエンド機らしいところが見受けられる。
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