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サービスインしたiTMS-Jで音楽を買ってみたiTMS-Jの歩き方(3/3 ページ)

» 2005年08月05日 16時33分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 店頭で購入できるプリペイドカード以外にも、同様の機能を持ったオンラインコード「ギフトカード」も用意されており、メールで友人や知人へ1000円から2万円までの間で音楽をプレゼントすることができる。また、事前に一定金額をチャージしておき、カードを持たない子供などがiTMS-Jで買い物を楽しめるようにする「スローアンス」も用意されている。家族や友人、恋人とのコミュニケーションツールとしてもiTMS-Jを活用して欲しいという同社の思いがあるのだろう。

photo ギフトカードはそのコードをメールで送信するほか、印刷して郵便などで送ることもできる

音楽配信を引っぱるiTMS-J、iPod互換機は登場するか

 購入が済んでしまえば、その後の楽しみ方はCDからリッピングした楽曲と変わらない。「5台までのPCで利用可能」というDRM処理が施されてはいるが、一般的な利用環境ではそう不自由することはないだろう。アルバムジャケット(アートワーク)も同時にダウンロードされるので、iPod Photoに転送すれば再生中の楽しみも増えるだろう。

photo アートワーク

 開始直後のためか、サービスとして落ち着いていない部分があるのも事実。アカウント登録やダウンロードの際に、内部エラーのような警告ダイヤログが何回か出現したほか、ブログで松尾公也氏がトピックを立てているように、インデックスに関する部分には「?」という部分がいくつか散見される(救命病棟24時のサントラは「アニメ」ではないでしょう)。

 しかし、警告ダイヤログは開始直後のアクセス集中に起因するものであろうし、インデックスの混乱も、「なにかおもしろい曲はないかな?」と探す気力を呼び起こすだけのインタフェースと曲数が用意されているから気になるともいえる。こうした状況は同社でも認識しているだろう。

 「楽曲はこれからも増加していく」ジョブズ氏がコメントしたように、楽曲のレパートリーは増加する一方であろうし、iTMS-Jが中心価格150円での販売を開始したため、その他の音楽配信サービスもそれに追従する動きを見せている(関連記事1関連記事2関連記事3)。また、既に大きな市場を形成している「着うたフル」との関係を考察し、音楽産業に大きな変化が起こると予測する意見もある。

 このように、いち音楽配信サービスにとどまらない影響力を発揮しているiTMS-Jだが、現在はiPodにしか持ち出せない。ハードはiPodで、ソフト(音楽)はiTMS-Jで、という図式こそがアップルが進めるビジネスモデルだが、必ずしもiPodが万人に受け入れられ続けるという保証はない。難しいとは承知しているが、iTMS-Jが魅力的なサービスであるだけに、iPod互換機の登場にも期待してしまう。

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