コラム
» 2005年08月29日 12時00分 UPDATE

小寺信良:デジタルテレビに潜む危険と脆弱性 (1/4)

先月のコラムで示唆した「映るだけで良かったテレビ時代の終焉」を体現する出来事が、その約1カ月後に起こった。デジタルテレビに潜在する危険とその脆弱性について、もう少し考えてみたい。

[小寺信良,ITmedia]

 7月の上旬に、筆者は「デジタル放送にまつわる、いくつかの裏事情」というコラムをアップした。その結びの言葉として、「テレビが映るだけで良かったのんきな時代は、もはや終わろうとしている。」と書いたのだが、その約1カ月後、まさにその言葉を体現するような出来事に遭遇した。今回はデジタルテレビに潜在する危険とその脆弱性について、もう少し考えを深めてみたい。

 個人的な話で恐縮だが、筆者はちょうどそのコラムを書く前の週に、シャープ AQUOS「LC-26AD5」というデジタル放送対応テレビを購入した。レコーダーでも最近はHDMIで接続しないと評価できない機能が増えてきたため、その接続テスト用というわけである。もちろん普段は筆者の仕事場で、通常のテレビとして使用している。

 このテレビが、8月1日の朝に突然映らなくなった。電源を入れても真っ暗なままで、10秒ほどすると勝手にスタンバイ状態に落ちてしまう。主電源のON/OFFやリセットスイッチによる本体リセットを何度となく行なってみたが、症状は変わらない。

 前面にある電源ランプとお知らせランプが交互に点滅していること、また不具合発生日が月頭であることなどから、データ放送によるファームウェアアップデートが行なわれた結果、更新に失敗したことも考えられる。

 さっそくシャープの修理センターに電話してみたが、いっこうにつながらない。仕方がないので、地元のサービスエリアを担当する営業所に電話をかけて、別の番号を教えて貰い、ようやく修理を依頼することができた。だが依頼して即日サービスマンが現われるわけではない。最短で8月3日になるという。

 その間このテレビは、アナログ放送さえも映らない、ただのデカいパネルと化していたわけである。

放送データがファームを破壊するという現実

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