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» 2005年11月04日 15時42分 UPDATE

っぽいかもしれない:新iPodをアレコレいじってみた (3/4)

[こばやしゆたか,ITmedia]

・MPEG-4にする

 MPEG-4に関してはかなり状況が明るい。定番デコードエンコ−ドツール「ffmpeg」(*6)で作成されるMPEG-4データが、iPod videoで問題なく再生できるのだ。わたしもHDDレコーダー「RD-H1」で録画したデータを変換してiPod videoで見るというのをやっているのだけど、それはこんな感じでいい。

ffmpeg -i input.vob -s 320x240 -b 768 -ab 64 output.mp4

 -sでサイズ、-bでビデオビットレート、-abでオーディオビットレート(1チャネルあたり)の指定だ。

 ffmpegは多くのオンラインウェアがエンジンとして利用しているので、これらのソフトで作成したMPEG-4データもOKだ。Mac OSでは「ffmpegX」、Windowsでは「携帯動画変換君」あたりが便利だ。

 追記:ハギワラシスコムのハードウェアエンコーダー「EASY RECORDER for Memory Stick DUO」がiPod videoに使えたという記事が、ここで公開された。実際に運用するということを考えると、これが一番簡単だと思う。

・H.264にする

 iPod videoが再生できるH.264はベースラインプロファイルだけだ。H.264のエンコーダでは、さっきのffmpegともうひとつ「x264」の2つが定番なのだけど、どちらも現状では設定をいくら変えてもこのプロファイルのデータを作ってくれない。そこでこっちに関しては、いま一番無難なのはQuickTime Proを使うということになる。

 QuickTime 7.0.3 Proでは、QuickTimeプレイヤーの書き出し(エキスポート)メニューに「ムービーからiPod(320x240)」という項目がある。

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 これを使って書き出せば、ごく簡単にiPod用のH.264データが得られる(拡張子は.m4v)。設定も何にもない(「オプション」を押せば設定画面がでるけど選ぶ項目がない)。ただし、これにはとっても時間がかかる。Pentium 4 3.2GHzのマシンでもムービーの実時間の10倍かかるのだ。

 そこで、もっと高速なエンコードをしようとなると、設定を自分ですることになる。今度は「ムービーからMPEG-4」を選択。「オプション」で設定画面を開く。

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 まず、一番上の「ファイルフォーマット」を「MP4」にする。次に、「ビデオ」タブ(デフォルトでそれが開かれている)の「ビデオフォーマット」で「H.264」を選択。

 「データレート」はデフォルトでは256とかかなり小さい値になっているので、もっと大きくする。iPod videoは756kbpsまでなので、ちょっと余裕をもって700程度にするといいだろう(*7)。「オーディオ」タブの「データレート」はデフォルトで128kbpsなので、このままでいいだろう。「イメージサイズ」はもちろん「320x240 QVGA」が基本(*8)。「フレームレート」「キーフレーム」は特に意図がない場合にはいじらなくていい。

 もうひとつとっても大事なことがある。「ビデオ・オプション」を押して「プロファイルの制限」の「ベースライン」にチェックをつけておくことだ。なんとデフォルトではチェックが入っていないのだ。

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 「メイン」のチェックはそのままでもいい。両方についていると、「メイン」と「ベースライン」の2つのプロファイルを持つデータができあがる(サイズは少し増える)。「エンコーディングモード」は「高速エンコード」。わたしが実験した範囲では「最高品質(複数回実行)」で作ったデータはiPod videoでは再生できなかった。

 これで設定は終わり。この設定だとさっきのマシンでだいたい実時間の3倍程度でエンコーディングが完了する。拡張子はmp4。なにか試行錯誤しているらしい「ムービーからiPod(320×240)」にくらべると、高速な動きのときにすこしノイズが見えるものの、MPEG-4よりははるかに綺麗だ。



*6ffmpeg そのものはソースの形でしか公開されていないので、使用するにはコンパイルしなければならず、かなり面倒だ。

*7キャプチャ画面の604というのは「ムービーからiPod(320x240)」とデータサイズを合わせようとして調整した値。

*8368x204など「実は再生できる」サイズにするのには、「カスタム」を選ぶ。

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