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» 2007年11月17日 02時58分 UPDATE

Dyson Design Awards 2007:「機能すること」がデザイン (1/2)

見た目ではなく「いかに機能するか」に注目するデザインアワード「Dyson Design Awards 2007」の入選作が発表された。Gold Awardは“革新的な”トイレ?!

[渡邊宏,ITmedia]

 ダイソンは11月16日、同社の行うデザインアワード「Dyson Design Awards 2007」の表彰式を行った。このDyson Design Awardsは見た目ではなく「いかに機能するか」を主眼しており、奇抜な形状ながらも“吸引力の変わらない掃除機”「ダイソン」を作り出した同社会長 ジェームズ・ダイソン氏のポリシーが大きく反映されている。また、30歳以下の若いデザイナーが考案した作品のみを対象とする点も特徴だ。

 これまでの表彰作品を見ても、衣類を触るようにアイロンがけができる手袋形アイロン「handiron」、送風口をすぼめることで風量を直感的に調節できるドライヤー「CHIKUWA」など、高い実用性を具体化したデザインがGold Awardを受賞している。

 今回のテーマは「生活を変革する革新的プロダクト」で、関田苦学氏の「HMT─健康管理トイレ─」が栄えあるGold Awardに選ばれた。これは、各種センサーと分析機を搭載した便座とディスプレイを兼ねるドアで構成される。利用者がトイレを利用することで得られた健康状態に関するデータは単にディスプレイへ表示されるだけではなく、そのデータが医療機関へ送り、所見を得るところまでが構想されている。

photo 関田苦学氏の「HMT─健康管理トイレ─」

 「多様化の時代といわれて久しいが、ハイテクと日々の暮らしを上手にまとめ上げたところを評価した」とはダイソン氏と並んで審査員を務めたプロダクトデザイナー・喜多俊之氏のコメント。「よく病院へ行くのですが、待たされることが多く、日ごろから体調を気遣えないかという発想からデザインしました」(関田氏)

photophoto 利用者の健康状態を便座に座った際に正対するドアへ映し出す(写真左)、関田氏(左)と喜多氏(右)(写真右)

 Sliver Awardに選ばれた羽賀潤平氏の「Soap」は、クラシカルな石けんと石けん置きのように見えるが、石けんに見えるのはスチーム噴射・吸引機能を持ったパーソナルクリーナーで、石けん置きはオゾンでウォッシャーの洗浄を行う仕組み。クリーナーでカラダをなでるだけで、シャワーを浴びたような爽快感を得られる。「一見すると石けんと石けん置きだが、オゾンで機器洗浄を行うハイテク機器であり、意表を突いている。現代生活にはハイテク技術だけではなく、センスや思いやりも必要。新しい知恵がデザインの世界にも求められていると感じさせる」(喜多氏)

 Bronze Awardは加留部秀岳氏の「REAL VIEW」。リストバンドとカメラがGPSで連携しており、リストバンドの装着者をカメラが自動的に追尾して撮影する。走り回る子供をうまく撮影できないという加留部氏の父の実体験が発想のもととのことで、「細かいディテールではなく、コンセプトが秀逸」と喜多氏もその発想を評価しての受賞となった。

photophoto 羽賀潤平氏の「Soap」(左)、加留部秀岳氏の「REAL VIEW」(右)

 今回は同時に女性限定のデザインアワード「womanfuman.com」(ウーマンフマン ドットコム)の表彰式も行われた。このアワードは、日常生活で感じる疑問や不満を解消する女性ならではのアイディアを募集・表彰するもので、今回で第2回となる。Gold Awardに輝いた、散歩後のいぬの手足が楽に洗えるワゴン「散歩から足を洗うワン!」(眞野麻紀子氏)ほか、Silver Award1点、Bronze Award3点が表彰された。

photophoto 眞野麻紀子氏と「散歩から足を洗うワン!」(左)、womanfuman.comの受賞者とプレゼンターの柴田文江氏(右)。柴田氏はKDDIの携帯電話「Sweets」シリーズや象印マホービンの「ZUTTO」などのデザインで知られる
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