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電球ソケットで使える“LED照明”を使ってみたエコロジー&安心(2/2 ページ)

» 2008年01月25日 17時07分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 ランプが重いのは、根本に家庭用の100ボルト電源で使用するための電源回路や放熱機構などが入っているためだが、利用する環境によっては注意が必要だろう。例えば本体が軽い電気スタンドなどではバランスを崩してしまう可能性がある。もっとも、樹脂製のカバーでガードされているLEDランプは電球や蛍光灯より衝撃に強く、たとえ壊れたとしてもガラスが飛散するようなことはない。

photophoto 電球色と白色

 正面には4つのパワーLEDモジュールが並んでいて、その周囲に反射板を置いて配光を制御。効率良く前方に光を放射する仕組みだ。最大光度は、電球色(相当)の「LEL-SL5L-F」で最大光度180カンデラ、白色(相当)の「LEL-SL5N-F」で270カンデラである。

タイプ 型番 最大光度 ビームの開き(参考値) 平均演色評価数 相関色温度 定格寿命
電球色 LEL-SL5N-F 180カンデラ 55度 70(Ra) 2800ケルビン 2万時間
白色 LEL-SL5L-F 270カンデラ 55度 78(Ra) 5000ケルビン 2万時間

 ただし、この数値はあくまでも光源の表面輝度だ。実際の使用環境――例えば卓上ライトとして使った場合、手元をどのくらい明るくしてくれるのか。照度計を用いて計測してみた。

 電球色の場合、ランプ表面から50センチの距離では約400ルクスの照度がある。これが1メートル離れると100ルクス前後にまで落ちるが、間接照明などインテリアライトとして利用するなら十分なレベルだろう。実際、ベッドサイドの白熱ランプの代わりにしてみたが、明るさといい、色といい、まったく違和感は感じなかった。

photophoto スクリーンの前で光の広がり方を確認。間接照明としては十分に使えることが分かる

 一方の白色タイプは、50センチの距離で約490ルクス、1メートルで150ルクス程度と電球色タイプに比べて結構明るい。例えば読書のには手元の明るさで500〜1000ルクスが必要といわれるが、近距離ならなんとか使えるレベルかもしれない。

photophoto 光源から50センチの距離で白色タイプは約400ルクス、電球色は500ルクス近くまでいった

 ランプの温度は1時間経ってもあまり上がらない。ほんのり暖かいというレベルで、直接ランプ表面に手を触れても熱いと感じることはない。金口から外して根本に触れるとさすがに熱いが、こちらもレフランプや白熱電球のように持っているのが辛いほどではないため、安全性という点でも評価できるだろう。前述の“割れない”ことと合わせ、小さい子どもがいる家庭にもあっているかもしれない。

 また一般家庭にはあまり関係ないが、そのほかの特徴として、点灯直後からほぼ100%の発光出力を発揮できることや、点滅など繰り返しのオン/オフにも強いことが挙げられる。さらに光源からの熱放射が少ないため、生鮮食品や美術品の照明には最適だ。

 難点は、ランプ自体に重量があるために設置場所を選ぶことと、実売価格で7000円前後という価格だろう。ただし、寿命は2万時間と長く、1日8時間使用したとしても6年間は使用できる。しかも消費電力は40ワット電球と比較して8分の1で、電球型蛍光灯と比較しても数分の1から半分程度だ。エコロジーに関心がある人はもちろん、そうではない人にとっても魅力的な製品だと思うのだが、いかがだろう?

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