連載
» 2008年09月18日 14時17分 UPDATE

デジモノ家電を読み解くキーワード:「マイクロフォーサーズ」――スリムなデジ一眼を実現する新規格

デジタルカメラの新製品ラッシュが続く中、パナソニックから「LUMIX DMC-G1」が発表された。この製品の目玉ともいえる「マイクロフォーサーズ」規格について説明しよう。

[海上忍,ITmedia]

カメラのマウントとは

photo フォーサーズシステムを採用したオリンパス「E-420」

 カメラにおいていわゆるマウント規格とは、レンズ交換式カメラとレンズを接続する金具、および接続の方式を指す。銀塩カメラの時代から多くの規格が提唱され、その規格に応じたカメラ/レンズが生産されてきた。ニコンの「Fマウント」、ペンタックスの「Kマウント」など、基本的にはメーカーの独自仕様となるが、カメラとレンズ側の規格が一致しないとき両者を仲立ちするマウントアダプターなる周辺機器も存在する。

 約17.3×13ミリ(4/3型)の撮像素子サイズに名称を由来するフォーサーズシステムは、日本のオリンパスと米イーストマン・コダックが共同で提唱した、デジタル一眼カメラを対象としたシステム。4/3型の撮像素子とこれに適合するレンズマウントをそのシステムの軸とする。他メーカーも参入できるよう規格が整備されており、実際、現時点は対応製品未投入ながら、富士フイルムや三洋電機などからも賛同を得ている。

マイクロフォーサーズの特徴

 先日発表されたパナソニック「LUMIX DMC-G1」に採用された「マイクロフォーサーズ」は、フォーサーズ規格に賛同する企業である松下電器とオリンパスの共同開発によるもの。フォーサーズの長所を残しつつコンパクト化を可能とした派生規格だ。

photo マイクロフォーサーズを採用した「LUMIX DMC-G1」
photo 「LUMIX DMC-G1」の構造図

 フォーサーズとの相違点には、レンズマウント外径が6ミリ縮小されたこと、レンズとボディの通信用ピンが2つ増え制御性能が向上したこと、マウントと撮像素子間の距離(フランジバック)が約半分に縮められていることが挙げられる。撮像素子のサイズは4/3型で変わらないが、フランジバックの短縮によって、カメラ本体の薄型化が容易になっている。

 マイクロフォーサーズでは、既存フォーサーズシステムとの互換性も考慮される。フォーサーズ規格の交換レンズは外径が異なるため、そのままでは物理的に接続不可能だが、別途マウントアダプタを購入すれば接続できる。手持ちのレンズ資産を活用できることは、マイクロフォーサーズの利点の1つと言っていいだろう。

photophoto アダプターを装備すれば、マイクロフォーサーズのカメラでフォーサーズのレンズも利用可能

執筆者プロフィール:海上忍(うなかみ しのぶ)

ITコラムニスト。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「デジタル家電のしくみとポイント 2」、「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(いずれも技術評論社刊)など。


Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.