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「モスアイパネル」搭載、シャープがアクオスの新フラグシップ「XL9シリーズ」を発表自分の顔も映りません(1/2 ページ)

» 2012年10月25日 15時41分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 シャープは10月25日、薄型テレビの新しいフラグシップモデルとして、モスアイパネルを搭載した“AQUOSクアトロン3D”「XL9シリーズ」5機種を発表した。46V型から80V型までの5機種を11月30日から順次発売する。価格はすぺてオープンプライス。

60V型の「LC-60XL9」(左)ともっとも大きな80V型「LC-80XL9」(右)。いずれもフルHDのクアトロンパネルにエッジ式バックライトの組み合わせ。3D表示にも対応している

アルミ素材の狭額フレームを採用。画面の左右には黒の塗装を施して画面の広がりを表現した

型番 LC-80XL9 LC-70XL9 LC-60XL9 LC-52XL9 LC-46XL9
市場推定価格 100万円前後 70万円前後 38万円前後 32万円前後 28万円前後
発売日 12月15日 11月30日 12月15日

 モスアイパネルは、“蛾の目”を研究したネイチャーテクノロジーの1つ。暗闇でも飛べる蛾は、目の表面に微細な突起が無数に並んでいるため、外光を反射させずに効率よく取り込むことができる。「そもそも光の反射とは、屈折率の異なる界面で起きるもの。例えば空気の屈折率は1.0、ガラスは1.5。そこに不連続な境目があるために光が反射する」(シャープ)。表面に微細な突起があると、屈折率が連続的に変化するため、反射を起こす界面がなくなるという。

左は蛾の目。右はモスアイパネルの表面を実際に撮影した電子顕微鏡写真。ナノ単位の微細な突起が並んでいる

 モスアイパネルの表面には、この構造を模してナノ単位の微細な突起を並べた。「一般家庭では照明や外光、自分の姿が映り込むなど、画質を阻害する要因が多い。モスアイパネルは、一般的な低反射パネルと比較して反射率が1/4。明るい部屋でも高いコントラストを確保できるほか、クアトロンパネルが本来持っている色再現性も際立つ」(同社)。テレビセットとしてのコントラストは1000万:1を実現したという。さらに斜めからの反射光も抑制するため、視野角を広げる効果もある。

可視光全域にわたって低反射特性を維持できるため、微小に映り込んだ像も色づかない(左)。斜めからの反射光も抑制するため、視野角も広がる(右)

 シャープは、この研究で20件以上の特許を取得。テレビに応用するにあたり、大日本印刷と協業してパネル表面にはるシートの製造を委託している(モスアイは大日本印刷の商標)。このためテレビ向けとして他社に供給されることはないという。

「CEATEC JAPAN 2012」でも展示されたデモ。3等分した画面の右側に従来の低反射処理、中央にモスアイ、左側にグレア処理を施していたが、中央だけは映り込みが少なく、黒も沈んで見える(左)。ガラスケースの展示では、モスアイ構造のない部分だけ映り込みが目立つ(右)

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