レビュー
» 2013年05月02日 20時22分 UPDATE

海の向こうで“どこでもTV”:「SLINGBOX 350」は“本当”に海外旅行でのテレビ視聴にも有効か? (1/3)

コンパクトになった「SLINGBOXシリーズ」の新製品「SLINGBOX 350」をチェックした。ちょうど久しぶりの海外旅行に出かけるので、海を越えたテレビ視聴を試してみよう。

[久木四郎,ITmedia]

 放送中のテレビや録画した番組を、いつでもどこでも楽しみたい。そんな当たり前の欲求を満たすのも、最近は少々面倒くさい。日本のデジタル放送にはコピーガードが施されているからだ。

 もちろん、DTCP-IP対応機器をクライアント/サーバとして組み合わせれば、リビングのHDDレコーダーで録画した番組を、ほかの部屋から観賞したり、スマートフォンやタブレットなどへ持ち出したりすることは可能だ。ただし、DLNA/DTCP-IPは家庭内ネットワーク領域での用途に限定され、新しい「DTCP+」でようやく外に飛び出そうとしているものの、今度は録画済み番組に限られる。一方、ソフトバンクBBの「エリアフリー」といった製品も登場したが、回線や端末に制約が生じる。

ts_slingboxx01.jpg 「SLINGBOX 350」。従来機の「Slingbox PRO-HD」から価格を1万円引き下げつつ、新たに1080pまでのストリーミング配信に対応。筐体(きょうたい)は、180(幅)×110(奥行き)×45(高さ)ミリとコンパクトになっている

 制約が少なく、しかもハイビジョンの映像を外でも楽しむことはできないか。そんな欲求を満たしてくれる製品が、米Sling Mediaの「SLINGBOXシリーズ」だ。今回紹介する最新機種「SLINGBOX 350」では、HDDレコーダーなどと接続することで、最大1080pのHD映像を入力し、それをインターネット経由で配信可能になる。放送中のテレビや録画した番組を高品位な画質で、自宅のあらゆる場所はもちろんこと、外出先でも観賞できるのだ。

 なぜ、こうした芸当が可能なのか。それはHD画質を伝送可能でありながら、アナログのコンポーネント端子を利用するからだ。もちろん、なんら後ろめたいことはない。ただ、出力機器側にコンポーネント出力端子かD端子が必要になるが、一方で最近のBDレコーダーなどは同端子がないことも多く、この点には注意が必要だろう。

ts_sling03.jpg 背面端子。従来機はコンポーネントとコンポジットの2系統の入力を使えたが、今回は1系統になった。逆に2系統入力がほしい人は、「Slingbox PRO-HD」の在庫があるうちがチャンスだ

小さくなった本体、リモコンの赤外線発光部も内蔵

 これまでのSLINGBOXシリーズ製品と比べると、「SLINGBOX 350」は非常にコンパクトに収まっている。接続は前述のとおり、背面のコンポーネント端子(緑・青・赤の3つ)へHDDレコーダーなどから映像信号を入力すればよく、たいていの場合は付属のD端子→コンポーネント端子変換ケーブルを使うことになるだろう。また、HDMIと違って音声信号は別途伝送するため、これも付属のRCAピン(赤・白)ケーブルを使って接続する。そのほかに、もちろん、LAN端子(10/100Base-T)へのネットワーク接続も必要だ。

 「SLINGBOX 350」では、従来製品と同様にリモコン信号の伝送に対応している点が大きな特長となっている。つまり、専用プレーヤーでは映像を見られるだけではなく、再生機器のリモコン操作も実現できるわけだ。従来製品と違うのは、本体にリモコン用の赤外線発光部を内蔵していること。前面と側面に発光部があり、操作する機器と上下や左右に並べておけば利用できるという。また、離して設置する場合などに備えてリモコン信号発光(赤外線)ユニットも同梱(どうこん)されている。

ts_sling01.jpgts_sling02.jpg 前面中央にある、ちょっと色の違う部分が赤外線発光部。両側面にもある(左)。付属の赤外線ユニットはピラミッド型の新デザイン。安定して置ける(右)

 なお、リモコン信号の学習には対応していないため、対応リモコンページに利用したい機器が載っていない場合には、基本的には「SLINGBOX 350」を使うことはできない。同じメーカーの製品など同系統のリモコン信号を流用できる可能性はあるが、導入前にチェックをしておきたい。

 接続はこのように実に簡単。コンポーネント端子はケーブル数も3つと多いので、接続、見栄えともに少し煩雑な印象はあるが、D端子は日本独自の規格なので、「SLINGBOX 350」側もD端子にしろ、などという無体なことはいえない。また、設定に関しては、同一LAN内に接続したPCから行うのだが、これも特に難しいものではない。まずは、WebブラウザでSLINGBOX.jp上の設定ページへアクセスし、Internet Explorerであればプラグイン「SlingPlayer plug-in for Internet Explorer」をインストールする。そのほか、Firefox、Chrome、また、Macの場合にはSafariも利用可能だ。

       1|2|3 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.