インタビュー
» 2013年09月24日 15時35分 UPDATE

ゲーマーに福音となるか? 「DTS Headphone:X」の新技術を体験 (1/2)

ごく普通のヘッドフォンで最大11.1chのサラウンド音響を実現するDTSの「DTS Headphone:X」。しかも今回は、事前の処理なく「リアルタイムにHeadphone:X化する」(同社)という。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 DTSは、千葉・幕張メッセで開催中の「東京ゲームショウ2013」に合わせ、「DTS Headphone:X」の新しい技術を公開した。DTS Headphone:Xは、ごく普通のヘッドフォンで最大11.1chのサラウンド音響を実現する技術(→関連記事)。しかも今回は、事前に専用の音声処理を行わず、サラウンド音声を「リアルタイムにHeadphone:X化する」(同社)というものだ。

ts_dtsx01.jpgts_dtsx02.jpg DTSは展示会場にブースを構えたわけではなく、商談用のプライベートスペースにゲームデベロッパーを招いてのクローズドなデモンストレーションを行っていた。今回話をうかがったdts japanのマーケティング・マネージャー、伊藤哲志氏(左)とフィールド・アプリケーション・エンジニアの今田泰似氏(右)

 デモンストレーションではまず、dtsのサラウンドチェックディスクを再生し、ゼンハイザーのヘッドフォン「HD 238」で聴いた。これはつまり、普通のBlu-ray Discに含まれるマルチチャンネル音声を普通のステレオヘッドフォンで聴くという状態だ。通常はステレオにダウンミックスされてしまうが、まるで実際に7.1chスピーカーがあるかのような、音の出所が明確なサラウンドを体験できた。

 通常、ヘッドフォンで聴くと音像は頭の中で定位するものだが、Headphone:Xの場合は実際の音源(ヘッドフォンのドライバー)よりも外側、それもかなり遠い場所に定位したように聞こえる点がミソだ。例えばリアスピーカーの音もしっかりと耳の後方から、ちゃんと距離を持って聞こえてくる。これにより、従来のバーチャルサラウンドヘッドフォンとは一線を画す臨場感が楽しめる。

 もっとも、今までのデモは、事前に専用のエンコード作業を行ったソフトをHeadphone:X対応機器で再生する必要があった。対して今回のデモでは、ベースがサラウンド音声であればリアルタイムにHeadphone:X化できる。再生機器さえ対応していれば良いことになり、導入のハードルは一気に下がるだろう。

ts_dtsx03.jpgts_dtsx04.jpg デモシステム。プレイステーション3から出力されたマルチチャンネル音声を一度アナログ変換し、IEEE 1394経由でPCに取り込む。奥にあるPCで“Headphone:X化”の処理を行い、その音声を分配器を介してヘッドフォンで聴く

 同社では、「まだ技術的には見本市レベル」と話しているが、一方で「要するパワーは200MIPS程度」のため、将来的には家庭用ゲーム機はもちろん、ポータブル機でも活用できそう。「現状、モバイル用途を考えるとマルチチャンネルソース自体が少ない(=リアルタイム処置では対応できない)。プレエンコードを施したコンテンツがサービス事業者に採用されることが先になるだろう」。

「KILLZONE 3」をプレイ

 実際に市販のプレイステーション3用ゲーム「KILLZONE 3」をプレイしてみる。すると、さまざまな音――例えば通路に流れるアナウンスや飛び交う銃弾の音が高い臨場感を持って迫ってきた。

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