“猫砂”もクリアビンにまっしぐら――開発者が語る「Dyson fluffy」(1/2 ページ)
ダイソンがスティック型掃除機の新製品「Dyson fluffy」(DC74)を発表した。fluffy(=ふわっとした)という名前の通り、ナイロンフェルトで覆われた柔らかいローラー(ブラシバー)を備え、少々大きなゴミでも容易にクリアビンへ放り込む。その技術と開発の経緯について、来日した英Dysonのエンジニアでコードレスクリーナーの開発責任者のケビン・グラント氏に話を聞いた。
同社の「DC62」をはじめ、従来の掃除機は固いブラシを搭載した「モーターヘッド」がメインツールだ。ヘッドの横にモーターを内蔵し、ブラシを回してゴミをかき込む。しかしグラント氏によると「問題は大きなゴミをとるとき」という。
床に転がっている大きめのゴミは、ヘッドの下にうまく入らず、先端部分で押してしまうことが多い。「ヘッドと床の隙間が小さいと大きなゴミが入っていかない。しかし隙間を大きくすると、エアプレッシャーの問題で今度は小さなホコリを取り逃してしまう」(同氏)。
対して「Dyson fluffy」のヘッドは、先端部が従来より高い位置にあり、柔らかいローラーの下の部分が露出している。グラント氏は、このブラシバーと先端部の2つを「キーテクノロジー」と紹介。そして「大きなゴミと微細な塵やホコリ、どちらも取れるのがDyson fluffyの重要な部分だ」と胸を張る。
まずブラシバーは、非常に細かく、柔らかいナイロン素材で「ゴミをつかんで吸引口に持ってくるようにした」。開発時には24種類もの素材を試し、最も良い結果を出したものを選んだという。ラシバーの中にある黒い4つのラインは固めのカーボンファイバー素材で、静電気の発生を抑える役目を持つ。「微細なゴミは静電気で床にくっついているが、これで取り除くことが可能になった」。
また、床と接する部分にはフェルト素材をはり、密閉状態を作ることでエアプレッシャーの問題を解決。グラント氏は、「ブラシバーの毛足の長さ、カーボンファイバーの場所などもどこが最適なのか探った。例えば、フェルトを長くするとカーペットの上で回すことが難しくなり、バッテリーの消費も激しくなってしまう。床の素材など、あらゆることを考慮して、ベストのバランスを見つけなければならなかった」と振り返る。
もう1つのポイントは、クリーナーヘッドの幅を可能な限り広げ、ゴミを一度にたくさん取り込めるようにしたことだ。そのため、ふわふわのブラシバーの“中”にモーターを入れるという新しいアプローチを試みた。「従来機種はモーターを横に搭載し、ベルトでブラシを駆動する仕組みだった。そのためゴミの取れない部分ができていたが、今回は最大限に大きくなっている。また結果的に重量のあるモーターを中央に設置したことでヘッドのバランスが良くなり、左右の方向転換なども反応が改善した。行きたい方向へすっと行ける」(同氏)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
“自動で耳コピ”アプリ、ヤマハが無料公開 音源読み込み→3分でピアノ譜に
-
2
「悪用されそう」─―メルカリ「限定公開」機能、SNSで物議 同社に対策を聞いた
-
3
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
4
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
5
「AIで効率化しても仕事が増えるだけ」──月○時間浮かせても報告しない社員たち 広がる“AI版静かな退職”
-
6
トランプ政権のサックス氏、AI「ペース調整」論に苦言 「規制がなければできないふりをやめろ」
-
7
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
8
レベルファイブ発表会のAI演出が物議 「不自然」「内容よりAIが気になる」 日野社長「派手にしたかった」
-
9
“AWS公式サイト風”にカップ麺を紹介する画像が話題 分かりにくい説明文をそれっぽく再現 「もはやAWS文学」
-
10
映画「バックルームズ」が怖くなかったマンガ家、基になったネット都市伝説にハマって本作の楽しみ方を理解する
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR