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» 2014年10月11日 19時08分 UPDATE

CEATEC JAPAN 2014:見たい番組はまるっとお見通し――来年あたりに登場するかもしれないRoviの最新レコメンド技術 (1/2)

イメージを伝えるだけで、お目当てのコンテンツに辿り着ける。米Roviの開発した「パーソナル・レコメンデーション」技術は、膨大な情報とその組み合わせでユーザーの利便性を上げる最新のレコメンド技術だ。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 テレビが地上波だけだった時代とは異なり、今ではBSやCS、ケーブルテレビ、そしてYoutubeや各種VoDのようなネット動画まで、その気になればテレビの画面で実に多彩なコンテンツが手に入るようになった。しかし、膨大な情報の中で、自分の好みにあった番組を見つけることは容易ではない。

 米Roviは、「CEATEC JAPAN 2014」の開催に合わせて近隣のホテルにプライベートブースを設け、国内メーカーに向けて自社技術を披露した。EPGやメディアガイドで知られるRoviが新たに開発したのは、膨大なデータを使ってユーザーが見たい番組を的確に紹介したり、まだ知らない関連番組を教えてくれる「パーソナライズ・レコメンデーション」だ。Web API(application programming interface)として提供され、テレビやレコーダーなどさまざまな機器に追加できる。

ts_rovi01.jpg 「パーソナライズ・レコメンデーション」のイメージ。iPadで動作しているWebアプリをテレビ画面に表示したもの

イメージだけでコンテンツに辿り着ける

 「パーソナライズ・レコメンデーション」の特徴は、従来のメディアガイドやネットサービスとは違う、徹底した情報収集と分析にある。同社によると、基本的に2つのデータセットを持っているという。1つは国内でも活用が広がっている「メタデータ」。あるコンテンツに対して、タイトルやジャンルといった基本情報に加え、スタッフやキャストの情報まで紐付けられる。

ts_rovi04.jpg コンテンツのメタデータ。キャストの情報からほかの出演番組などを辿ることもできる

 もう1つは「ナレッジグラフ」と呼ばれる膨大なタグ情報。ロボットがWebをクロールして“言葉の組み合わせ”を抽出していき、あるコンテンツに関連するキーワードを集めてタグ付けしていく。タグ情報の数は1億を超えており、メタデータと掛け合わせて番組検索やレコメンド時に参照するデータベースとなる。これを活用して高度な曖昧(あいまい)検索を可能にした。

 例えば、見たい映画があるのにタイトルが思い出せないとき。「確かトム・ハンクスがバレーボールを……」といったな記憶をもとに検索ワードに「hunks volley」といったキーワードを入力しても、映画「Cast Away」がリストアップされる。

ts_rovi02.jpg スペルを間違えても大丈夫。担当者によると、シュワルツェネッガーのスペルは米国人もよく間違えるそうだ

 通称や略称でも検索できる。例えば「bbt」と入力すると、リストの最初に出てきたのは「The Big Bang Theory」という番組だ。タイトルの最初は「T」なので、少なくとも多純なキーワード検索ではない。さらに、この番組が世間でどのような略称で呼ばれているかをデータとして持っていることが分かる。「単純に言葉の頭出しをするわけではい。ユーザーが持っているイメージを伝えるだけで目的のコンテンツに辿り着ける仕組みを作った」(同社)。

SNSの情報も活用

 パーソナライズの部分では、ユーザーの視聴履歴――例えば「どのチャンネルを長く見ていたか」「どんな番組ジャンルが多いかなど」といった情報に加え、録画した番組のやVoDで視聴した番組などを参照する。またユーザーがfacebookやTwitterなどで発信した情報から拾ったキーワード、さらに「いいね!」を押したコンテンツも対象だ。例えば、ユーザーがTwitterである連続ドラマのアカウントをフォローしていたら、その番組の名称やジャンルといった基本情報のほか、監督やプロデューサーといったスタッフの名前、出演者たちの名前まで収集する。ほかにもWebブラウザからCookieを参照することも可能だという。

 こうした情報にほかの情報を組み合わせることで、さまざまな面で利便性が向上する。例えばユーザーの居住地域を組み合わせ、「野球」と入力しただけで地元球団の関連コンテンツを表示するといったことも可能になる。

 一方で個人情報の扱いも気になるが、同社では「少なくとも個人を特定することはない」と話している。「集めた情報をどこまで活用するかはユーザーやサービス提供者(例えばCATV事業者や機器メーカー)の判断による。われわれは、ユーザーが見たいと思うコンテンツをいかに引き出すか、という点に注力した」(同社)。

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