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知らないジャンルも聴いてみたくなる! おすすめハイレゾ対応システムとハイレゾ楽曲麻倉怜士のデジタル閻魔帳(1/2 ページ)

» 2014年12月16日 15時04分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 特集「初心者歓迎!ハイレゾのイロハ」連動のデジタル閻魔帳第2回。前回はAV評論家・麻倉怜士氏にハイレゾ音源の魅力について解説してもらったが、今回はいよいよ実際にハイレゾ音源の再生がテーマだ。麻倉氏おすすめの再生システムと楽曲を中心に紹介してもらった。


――今回は実際にハイレゾ音源を楽しむための方法を教えてください。

麻倉氏: ハイレゾを楽しむ方法はいくつかありますが、まずは主流のファイルダウンロードですね。「e-onkyo music」や「mora」といった楽曲配信サイトで購入します(画像クリックでリンク先へ飛べます)。

ウォークマン公式音楽配信サイトとしてハイレゾ音源を扱い始めた「mora」(左)。ソニーミュージック系アーティストが充実。国内では老舗といえる「e-onkyo music」。最近はアニソンや独自のコンピレーションアルバムなどにも力を入れている(右)

アーティスト情報の配信やDSD収録にも力を入れている「OTOTOY」(左)。クラシックやジャズのほか、最近ではシンコーミュージック・エンタテイメントの懐かしい名曲を配信している「HQM STORE」(右)

麻倉氏: 再生機は、ポータブルならソニーの「ウォークマン」が使いやすいでしょう。とくに発売されたばかりの「Aシリーズ」は初めてエントリーモデルがハイレゾ音源再生に対応したうえ、ハイレゾ対応ウォークマンの中で唯一、micro SDカードスロットを搭載しています。

ウォークマン「Aシリーズ」。64Gバイトメモリ内蔵の「NW-A17」(実売3万5000円前後、税別)と32Gバイト版の「NW-A16」(実売2万5000円前後)がある

麻倉氏: 購入した音源は、PCからUSBケーブルで転送したり、micro SDカードに記録してポータブル機器に入れますが、Aシリーズのようにカードスロットを持っている場合、最初は内蔵メモリで使っていて、音源が増えたときにカードを買い足せば良いのですから、低コストで始めたい人にはぴったりです。

ウォークマン「Aシリーズ」は、側面にmicro SDカードスロットを搭載

――ハイレゾ音源ファイルはかなり容量がありますからね。最初は十分だと思っていても、足りなくなることも多いです。その点、micro SDカードスロットがあると安心ですね

麻倉氏: ほかにも「AKシリーズ」で知られるAstell & Kern(iriver)やHi-FiMANのプレーヤーもありますが、価格は高めで高級機という位置づけになっています。これらの高級機はDAC(Digital to Analog Converter)を2系統搭載してより高精度のデジタル/アナログ変換を追求したり、ヘッドフォン/イヤフォンのバランス接続に対応していたり、カードスロットを2つ搭載していたりと音質のための付加価値も多いですね。

 さらに音質を求めると、プレーヤーとは別体の外付けDACを使います。DACはUSBやSPDIFで出てくるデジタル信号をアナログに変える機材で、多くの場合はポータブルアンプの機能を持っています。それらを一緒に持ち歩く人もいます。

――ヘッドフォンのおすすめはありますか?

麻倉氏: ソニーの「MDR-Z7」を挙げておきましょう。ソニーのヘッドフォンは今まで解像度重視で“カチカチ”な音が多い傾向でしたが、Z7はしなやかで、かつ音の核がしっかりしています。音場も広く、従来のソニー製品とは一線を画したヘッドフォンリスニングが楽しめますよ。

ソニーの「MDR-Z7」は、ハイレゾ基準を大きく上回る4〜10万Hzを再生できるというフラグシップモデル。実売想定価格は5万6000円前後(税別)

――ポータブル機器はハイレゾ再生の入り口として最適ですが、スピーカーから音を出したい場合にはどうでしょう。

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