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夢の全自動洗濯物たたみ機「ランドロイド」にできること、できないこと(1/2 ページ)

» 2017年05月30日 20時22分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 2015年の「CEATEC JAPAN」で注目を集めた全自動衣類折りたたみ機「laundroid」(ランドロイド)。開発元のセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズが正式版を披露し、予約の受付を開始しました。実売想定価格で185万円(オープンプライス)。夢の全自動洗濯物たたみ機は、どのような製品なのでしょうか。

クローゼットのような「ランドロイド」

 見た目は大きめのクローゼット。まるで高級家具のように凝った外装です。前面は大判の強化ガラスで覆われ、両サイドは天然木のパネル。また前面中央にある「サークルインタフェース」と呼ばれる操作部と、衣類を投入するインサートボックスのレバーには本革素材を配してワンポイントとしました。全体をブラックやブラウン、クリーム色などでまとめた4種類のデザインがあり、天然木や革の種類も異なります。

本革を使用したレバー

ランドロイドのツカイカタ

サークルインタフェース

 サークルインタフェースは、回して操作するダイヤルになっています。時計の針をモチーフにした突起があり、これが例えば3時の位置にあると「準備完了」。最下部の「インサートボックス」を開いて乾いた衣類を入れた後、ダイヤルを7時の位置に動かすと「折りたたみ作業開始」です。作業が完了すると12時の位置のLEDが光って通知。ダイヤルを回すと電動スライドドアが開き、キレイに折りたたまれた衣類が出てくるという寸法です。

ロボットアームが洗濯物をたたんでいく様子。2015年のCEATECと同じく、機密保護のためにモザイクだらけです

 インサートボックスには、1度に20枚から30枚の衣類を入れることができます。たためる衣類は、半袖/長袖のTシャツやボトムス、パジャマ、タオルなど。また「Yシャツなどはボタンを上から3つくらいとめてから入れてほしい」(同社)とのことです。

折りたたみ可能な衣類

 一方、パンストなど一部たためない衣類もあるほか、左右の靴下をまとめるといった作業もできません。また裏返しになった衣類は裏返しのままたたんでしまう点にも注意が必要です。それでも一般の家庭で洗濯する機会の多いものはカバーできていますし、靴下のペアリング機能については対応を進めていて、「精度が高くなったところでアップデートを実施したい」と話していました。

ピックアップトレイ

 衣類が出てくるピックアップトレイは6つに分かれていて、Tシャツやタオルなどのアイテム別に仕分けられて出てきます。またスマートフォンアプリを使うと、仕分けモードの変更も可能。家族それぞれの衣類を分けるモードを選べます。つまり、お父さんのシャツとズボンはお父さん用の棚にまとまって出てくるので、そのままタンスに持って行けます。さらに家族で仕分けた場合もバスタオルとハンドタオルだけは例外としてまとめてくれるので、一気に脱衣所に運べるというわけ。よく考えられています。

 ただし、すべての衣類を家族別に仕分けるためには、ランドロイドが家族の衣類をすべて記憶しなければなりません。事前の登録作業として、アプリ上で例えばお父さんを指定し、インサートボックスにお父さんの衣類をまとめて投入する必要があります。するとランドロイドが自慢の画像解析技術により、衣類それぞれの特徴をもとに自動登録してくれます。登録は最初の1回だけで、衣類はまとめて投入できるため、あまり手間にはなりません。ただし、この作業を家族全員のぶん、実行する必要はあります。

お父さんの衣類が登録されたところ

 さて、面倒な登録作業が済むとランドロイドには新しい機能が追加されます。それは「家族が持っている衣類のオンラインデータベース」。スマホ上で持っている衣類を確認できますし、さらにランドロイドがたたんだ回数から使用頻度――つまり“お気に入り度”までデータとして参照できることになります。この衣類データベースを活用すると、新しい利便性が生まれます。

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