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これぞ最強のUHD BDプレーヤー! OPPO「UDP-205」を試した(1/3 ページ)

» 2017年07月25日 16時16分 公開
[山本浩司ITmedia]

 7月上旬に発売された米OPPO DigitalのUltra HD Blu-ray(以下、UHD BD)対応のユニバーサルプレーヤー「UDP-205」。親しくしているオーディオ専門店に聞くと、6月の製品発表以来、予約が殺到したそうで、その数は先に発売された弟モデルの「UDP-203」を大きく上回るという。UDP-203のほぼ2倍の値段(21万6000円前後) ではあるのだが……。

7月上旬に発売された米OPPO Digitalの「UDP-205」。価格はオープンプライス

 実際に筆者も6月中にUDP-205を入手し、さまざまな再生環境でテストをしてみたが、画質、音質、機能性、使い勝手のすべてにおいて満足できるすばらしい製品に仕上がっていることが分かった。現状入手できるUHD BDプレーヤーの中で最強モデルであることは間違いないだろう。

 では、UDP-205の主な特徴について述べよう。まずなんといっても驚かされるのは、その類いまれなコンテンツ対応力。UHD BD、Blu-ray Disc、DVDといった映像ソフトはもちろんのこと、現状考えられるほぼすべてのHi-Fiオーディオ系デジタル音源を聴くことができる。

「ES9038PRO」

 採用された音声用DACチップは、米ESS Technologyの最新最高峰8chタイプの「ES9038PRO」。本機ではこのチップを2基搭載し、1つはアナログ7.1ch出力用に、もう1基を2chステレオ出力用(XLRバランス、RCAアンバランス、ヘッドフォン)に充てている。ES9038PROは、各チャンネルが4回路のDACで構成されており、スペックを見ると140dB以上という驚異的なダイナミックレンジが達成されていることが分かる。単価が高いと思われるES9038PROを2基搭載して20万円という値段でUHD BD対応ユニバーサルプレーヤーを企画、開発できるOPPOという会社の潜在能力に、まずは脱帽してしまう。

 本機はCD、SACD、DVD-Audioという12cm Hi-Fiディスク再生(SACD、DVD-Audioはマルチチャンネルにも対応)はもちろんのこと、3通りのハイレゾファイル再生が可能。USB-B端子を用いたUSB-DAC再生機能、USB-A端子を用いたメモリー再生機能、LANを用いたネットワークオーディオ機能の3つだ。

 対応レゾリューションは、USB-DAC再生時は768kHz/32bit PCM、22.5792MHz/1bit DSDまで、メモリー再生とネットワーク再生時は192kHz/24bit PCM、5.6MHz/1bit DSDまでとなる。USB-DAC再生時は現状存在するすべての2chハイレゾ音源が再生できてしまうわけだ。

 本機を持ち上げてみると、ずしりと重い(重量約10kg)。OPPO歴代のモデルは、ケーブルを挿すと本体がズズズっと動いてしまうくらい軽かったので、その手応えのある質量感に頼もしい思いを抱いた。この本格筐体(きょうたい)設計は、OPPO Digital Japanが本社の許可を得て企画、開発した「BDP-105D JAPAN LIMITED」(2015年発売)に想を得たものだろう。

二重構造筐体

 BDP-105D JAPAN LIMITEDは筐体の剛性強化とともに高周波ノイズ対策やオーディオ回路のクロック交換などによってオリジナル機を大きく上回る高音質を達成し、わが国で大ヒットを記録したモデル。その目覚ましい成果にOPPO Digital本社も注目し、本機開発にあたって二重構造筐体を取り入れ、ディスクローダーの低重心配置と金属製インシュレーターを新たに採用したものと思われる。

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