就職氷河期の再来とも言われる、2011年卒の就職活動。中でも企業が集中する首都圏以外に住む学生にとっては厳しい状況となっているが、どんな不都合を経験しているのだろうか。
ソフトバンク・ヒューマンキャピタルが運営する就活ライブチャンネルの調査によると、一都三県※以外に住み、一都三県に本社がある企業(以下、一都三県企業)に就職活動を行った大学4年生に「一都三県企業に就職活動に来た場合、どこに宿泊していましたか?」と尋ねたところ、最も多かったのは「宿泊をせず日帰り」(64.0%)だったが、「ホテルに泊まる」が42.5%、「友人や親戚の家に泊まる」が25.5%いたほか、「インターネットカフェに泊まる」という人も11.8%いた。
地域別に見ると、首都圏に近い北関東や中部地方の学生の多くは日帰りだったが、北海道・東北地方や中国・四国・九州・沖縄地方の学生の半数ほどはどこかに宿泊しているようだ。
「一都三県企業への就職活動で困ったこと」を聞くと、トップは「交通費」で84.5%と断トツ。以下、「移動時間」が58.0%、「土地勘がない」が47.8%、「ホテル代」が37.0%、「大学の授業」が30.0%で続いた。
一般的に文系より理系の学生の方が大学の授業で忙しいとも言われるが、「大学の授業」と答えた割合は理系(男性25.8%、女性19.4%)より文系(男性32.5%、女性35.6%)の方が高くなっていた。また、文系女子では「土地勘がない」(60.1%)の割合が特に高かった。
ほとんどの地方学生は交通費に困っているようだが、「実際にかかった就職活動費」を尋ねると、平均は12万2000円で、30万円以上かかった人も11.8%いた。地域別に見ると、首都圏に近い北関東(平均9万9000円)は低く、首都圏から遠い北海道・東北地方(平均12万2000円)や中国・四国・九州・沖縄地方(平均15万円)は高い傾向にあった。
就職活動の捻出方法については、「アルバイト」(65.8%)「親からの補助」(62.8%)「自分の貯金」(58.3%)の3つが拮抗(きっこう)していた。
インターネットによる調査で、対象は一都三県以外に住み、一都三県に本社がある企業に就職活動を行った大学4年生400人。調査期間は11月14日から18日。
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