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1台で出力6Gbps、ハードウェアWebサーバをベンチャーが開発

» 2004年01月09日 20時26分 公開
[ITmedia]

 イーツリーズ・ジャパンはこのほど、ハードウェアのみで構成した超高速Webサーバを開発したと発表した。OSやWebサーバソフトなどを一切使用せず、ハードウェアも汎用CPUなどを使わずに専用LSIとメモリのみで構成。1台のサーバでストリーミング動画ファイルなどを高速に出力できるという。

 開発した「e-7」は、HTTP上でコンテンツを配信するWebサーバ。専用LSIで必要な全処理を行い、コンテンツもメモリに格納する。HDDも使用しないため、ディスクシークによる遅延も生じない。コンテンツのアップロードはFTPで行える。

 同社が他社に依頼した評価によると、Ethernet伝送のスループット(オーバーヘッド補正後)では、Apacheサーバ(ディスクアクセス時)と比べ約14倍のスループットとなる約800Mbpsを1時間以上継続できたという。

 16Gバイトメモリを搭載した最も低価格なモデル(780万円)で出力は500Mbps、256Gバイトメモリを搭載した最高モデル(5800万円)で出力は6Gbpsに達する。同スループットを一般的なサーバでまかなうシステムに比べ大幅にコストを削減できるとしている。

 RingProjectがOpenOffice.orgのダウンロードサーバとして採用、運用が始まっている。

 同社は2000年、ハードウェアWebサーバの開発を目的として設立されたベンチャー。

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