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» 2004年02月12日 17時54分 UPDATE

1枚数百円の1Gバイトメモリが実用化へ NTT、新プラスチックメモリの試作に成功

「インフォ・マイカ」は透明なプラスチックに1Gバイトのデータを記録できる。DVDマスタリング装置を流用して安価に量産できるという。

[ITmedia]

 NTT(持株会社)は2月12日、プラスチック樹脂に大容量データを記録できる次世代メモリで、1Gバイトの容量を持つ切手サイズのROM「インフォ・マイカ」と小型ドライブの試作に成功、実用化へのめどをつけたと発表した。DVDと同じ原版転写方式で1枚数百円と安価に製造できるROMとしてコンテンツ販売などでの使用を想定。メーカーと協力して2005年中の製品化を目指す。

photo 試作したインフォ・マイカのメディア。透明なプラスチックチップに1Gバイトのデータを記録できる

 インフォ・マイカ(Info-MICA:Information-Multilayered Imprinted CArd)は「薄層ホログラム原理」と「積層導波路構造」を用いたプラスチックメモリ。雲母(mica)のような層状構造を持つことから名付けられた。

 動作を確認したインフォ・マイカは25(幅)×25(奥行き)×2(厚さ)ミリで100層の積層構造を持つ。ドライブは88(幅)×37(奥行き)×22(高さ)ミリの手のひらサイズだ。ドライブは半導体レーザーとフレネルレンズを制御し、1.5μメートル厚の導波路層にアクセスする。

photo インフォ・マイカの原理

 インフォ・マイカでは、デジタルデータを2次元符号化し、これを元に合成した計算機ホログラムを導波路内に微細な凹凸パターンとして形成することでデータを記憶する仕組みだ。再生時には導波路にレーザーを入射、凹凸パターンで散乱した光が重なり合って結像した再生像を撮像素子でとらえ、復号化する。

 既に発表されているホログラム系メモリに比べ、光源の波長やプラスチックの体積の変化を許容できる範囲が広いのが特徴。そのためドライブに汎用半導体レーザーを利用でき、ドライブの低コスト化と小型化が可能。また導波路の積層を増やすことで大容量化でき、今後は10Gバイト以上の商品化に向けて研究を進める。

 インフォ・マイカの製造は、DVDマスタリング装置を流用した原版転写方式で安定的に行えることも確認した。プラスチック樹脂が材料のため半導体メモリに比べ安価に製造でき、量産時コストは100円から200円を想定している。またドライブも数千円で可能という。

 安価で使い捨ても可能な上、偽造が困難でコピーコントロールが容易な記録メディアとして、音楽や動画などのコンテンツ販売や、電子書籍などでの利用を進めていく考え。既に5大音楽レーベルなど日米のレコード会社に説明、音楽メディアに使用した場合の意見交換をしたとしている。

photo インフォ・マイカ読み出し用ドライブの試作品

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