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ボランティア百科事典「Wikipedia」、記事数が50万件を突破

» 2004年02月26日 18時13分 公開
[ITmedia]

 各国のボランティアが作成に取り組むネット百科事典「Wikipedia」の総記事数がこのほど50万件を超えた。英語以外の記事の増加が顕著で、Wikipediaの国際化を反映した。

photo 「てんぷら本」の意味だって調べられる

 Wikipediaの編集は2001年1月にスタート。全ページを誰でも編集できるのが特徴で、内容は参加者が議論をしながら共同で執筆される。21万3000項目を収めた英語版で、中立性に問題があると指摘されているのは200項目に満たないという。

 全コンテンツは無料で公開され、GNUフリー文書利用許諾契約書に基づいて第三者によるコンテンツ販売・無料配布なども一定の条件で許可している。

 現在は52言語による記事が収録され、英語を最多としてドイツ語(5万4000)、日本語(3万2000)が続く。カタルーニャ語記事が5000件を超すなど、言語の多様性を重視する国際的な市民運動という側面も持ち、ネットならではの知的活動として参加者も増えている。既にトラフィックはBritanica.comを上回っているという。

 当初は提唱者のJimmy Walesが運営するポータルサイト「Bomis」がサーバなどを提供してきたが、2003年7月にはWikimedia Foundationが発足、これまでプロジェクトの移行が進んでいる。Walesは「Wikipediaの成功は、礼儀・品質・中立性のコミュニティ標準を維持し、高等教育を受け、高い表現力を持った、世界中の参加者の存在によるものだ」とコメントしている。

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