CeBIT 2004
“携帯電話に無線LAN”の可能性~Nokia 9500
Nokiaのビジネス向け多機能携帯電話「Communicator」は、今回発表の「9500 Communicator」でシリーズ4作目となる。現行の「9210シリーズ」から機能は大幅に向上し、Nokiaのフラッグシップモデルの名に恥じない端末に仕上がった。
機能が大幅に向上~キーボードも押しやすく
通信方式はGSM900/1800/1900または850/1800/1900MHz対応の2モデルとなり、実質3バンド対応のワールドワイドモデルとなった。パケット通信はGPRS(最大53.6kbps)に加えEDGE(最大236.8kbps)に対応。一方でHSCSD(回線交換方式、9210では最大40.2kbpsに対応)は非対応となり、データ通信がパケット通信の時代になったことを物語っている。また無線LAN(11Mbps)を搭載したことで、携帯ネットワークを介さずにネットへのアクセスが可能になっている。
搭載しているOSはSymbian OS 7.0で、Nokia Series80 Platformを採用。内蔵メモリは80Mバイト、拡張スロットはMMC。液晶はメイン、背面ともに6万5000色となり、表現力が格段にアップしている。また本体底面にはVGSサイズのカメラを内蔵。静止画に加え動画の撮影にも対応した。
デザイン面にも大幅に手が加えられた。一番の違いはキーボードの形状。現行の9210シリーズのキーは1つ1つが独立したゴム系のもので、入力時にはやや押し込みが必要。9500のキーは板状で、左右のキーとの間隔もなくなり、クリック感も浅くなった。そのため9210よりも入力がしやしくなっており、長文入力時には威力を発揮しそうだ。また上下左右の方向キーは円形状のものとなり、背面部分も同じデザインを採用。9500のちょっとしたアクセントになっている。
サイズは148×57×24ミリと、9210よりやや小ぶりになったのに加え、背面部分には同社の7610のような光沢感のある素材を採用。高級感のある仕上がりになっている。
無線LAN内蔵の可能性
9500の一番のポイントは、携帯電話であるにもかかわらず無線LANを内蔵していることだろう。ユーザー側から見ればオフィスやホットスポットの無線LANが利用できるメリットは計り知れない。一方携帯電話のネットワークオペレーター側から見ると、データ通信に自社回線を利用してもらえないことは、収益面からあまり好ましくないことだろう。
しかし現実的にまわりを見渡せば、もはやデータ通信の手段は携帯電話だけの時代ではなくなってきている。また最近のPDAでも、無線LANとBluetoothを内蔵し、無線LAN環境、携帯電話環境(Bluetoothで携帯電話と接続し、ネットへアクセス)の使い分けができるようになっている。
9500ではW-CDMAへの対応は見送られたものの、GPRSより格段に高速なEDGEをサポートしている。すなわち9500のユーザーは、状況に応じてデータ通信時のネットワークを自由に選べるというわけだ。
通信手段は今後も多様化してだろう。将来は「携帯電話だ、無線LANだ」といった区分けがなくなり、両者は融合していくかもしれない。9500の登場は、そんな将来の1つの姿を表しているようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
LINE、着せかえ表示問題を謝罪 希望者に返金へ
-
2
FANZA、成人向けAI創作・公開サービス「FANZAスタジオ」発表 先行体験は8月24日から
-
3
スマート給餌器で38時間の障害、ペットがご飯食べられず 飼い主の苦情殺到 「旅行中なのに」「猫が死んじゃう」
-
4
法務省、「ラヴ上等」とのタイアップ中止 「当初の意図を全うすることが難しい」
-
5
中国の動画サイト「bilibili」にグローバル版アプリ 日本でも配信開始 まずはAndroidから
-
6
目指すは、日本発IPで海外売上20兆円 経産省が新戦略を発表 「ものがたり大国5カ年計画」
-
7
終了発表の縦読み漫画「comico」――元重課金ユーザーが振り返る「いつしか開かなくなった」理由
-
8
生成AI画像で“架空の女性”に成り済まして政治投稿か 立憲栃木県連の男性党員 一部報道
-
9
楽天、“攻撃型ドローン”関連報道に「事実と相違ない」 国内販売窓口として導入支援
-
10
“酒を飲むと顔が赤くなる”体質は収入を左右する? 日本男性含む3000人を調査 東大などが2023年に学術誌で発表
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR