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エプソンと三洋、液晶事業を統合

» 2004年03月24日 16時53分 公開
[ITmedia]

 セイコーエプソンと三洋電機は3月24日、液晶事業を10月に統合することで合意したと発表した。両社が得意とする携帯機器向け中・小型パネル分野でトップ企業を目指す。

 新会社「三洋エプソンイメージングデバイス」を10月1日付けで設立する。資本金は未定だが、出資比率はエプソンが55%、三洋が45%とする予定。売り上げ規模は2003年度の両社事業の単純合計で約3600億円。

 統合対象は、エプソンのD-TFD液晶・STN液晶の製造拠点である豊科事業所(長野県)と、三洋電機の低温ポリシリコン液晶・アモルファスTFT液晶の製造拠点である鳥取三洋電機鳥取工場、低温ポリシリコンTFT拠点の三洋LCDエンジニアリング岐阜工場と三洋電機の一部。

 両社の有機EL事業とエプソンの高温ポリシリコンTFT事業は統合対象に含まない。

 携帯電話向けカラー液晶パネルは2005年に4億4000万台の需要が見込まれる成長市場。だが国内外のメーカーの相次ぐ参入で価格競争にさらされている上、研究開発費や設備投資の負担も大きくなる一方。両社は携帯機器向けパネルの小型化・高精細化に強みを持っており、両社の技術力と経営資源を結集することで生き残りを図る。

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