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スーパースカラーを採用した「SH-2A」

» 2004年04月19日 18時33分 公開
[ITmedia]

 ルネサステクノロジと日立製作所は4月19日、組み込み向け32ビットRISCプロセッサの新製品「SH-2A」を発表した。スーパースカラーアーキテクチャを採用し、最大2つの命令を同時実行できるようになるなど、処理性能を高めた。今年第3四半期までに搭載製品第1弾を製品化する計画。

 制御系から民生品まで多くの採用実績がある「SH-2」の後継。スーパースカラーの採用でクロック1MHz当たりの処理性能は1.8MIPSと約1.4倍向上。SH-2は最大80MHzで104MIPSだったが、SH-2Aは200MHz時で360MIPSと約3.5倍の性能向上を果たした。パイプラインは5段。

 またハーバードアーキテクチャも採用し、データバスを命令用とデータ用に分離。命令取り込みとデータアクセスの競合が起きず、メモリアクセスが連続する演算時でも性能は低下しないとしている。

 命令セットはSH-2の上位互換。従来の16ビット命令に加え、32ビットの新規命令やアドレッシングモードを追加。FPU関連の21命令を含む合計112命令をサポートした。専用C/C++コンパイラやエミュレータの開発を予定している。

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