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MCI、破産から脱却

» 2004年04月21日 08時34分 公開
[ITmedia]

 米史上最大級の企業会計スキャンダルに見舞われて経営破たんした米通信大手のMCI(旧WorldCom)が4月20日、米破産法11条の保護下から脱却したと発表した。昨年10月、連邦破産裁判所に承認された再建計画が正式に発効、債権者向けに証券と現金の配当を開始した。

 WorldComは2002年7月に破産法11条の適用を申請。その後新社長兼CEOに就任した元Compaq Computer CEOのマイケル・カペラス氏の下で、再建に向けた手続きを進めていた。

 カペラス氏は20日、「当社は新たな取締役会と経営陣、健全な財政基盤、比類のない国際資産、強固な顧客層、業界主導的なサービス品質をもって脱却する」との談話を発表。

 その上で、通信業界は現在変革の途上にあると指摘、「グローバルなIPネットワーク上でセキュアかつ信頼できる方法でデジタルコンテンツを管理できる製品とサービスを提供できる者こそが、真の勝者となる。6大陸150カ国に広がるエンド・トゥ・エンドのグローバル通信ネットワークを持つMCIこそ、これができる立場にある」とカペラス氏は述べている。

 MCIは今後、新製品とサービスを打ち出すとともに、IP分野での立場強化につながる新たな提携を複数発表する予定だとしている。

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