6位 小倉弁護士「Winnyは『中立的な道具』、罪になるかは判断が分かれる」
7位 「Winny」でファイル発信元を特定可能に ネットエージェント
先週は、Winny開発者逮捕という衝撃的なニュースが、PSPやNDSの発表記事を抑えて1位、2位に並んだ。著作権法違反を犯した本人ではなく、その行為を容易にした疑いでソフト開発者が容疑をかけられらたこの事件。「著作権法違反ほう助」という耳慣れない罪名や、立件の決め手について、逮捕時にコメントを寄せてもらった小倉秀夫弁護士に聞いた。
――「ほう助」とは?
実行行為以外の行為であって正犯の実行を容易にする行為。
――一部報道では、被疑者が違法性を確信していたことが立件の決め手で、そこが裁判でも争点になると言われている。
違法性を確信している必要はない。犯罪行為を容易にするかもしれないが、それでもかまわないという程度の「未必的な認識」でもほう助罪に問えるという判例がある(昭和63年7月27日 判時1300号153頁)。
――Winnyの使い方を解説したぺージ「WinnyTips」の作者のもとにも「著作権違反ほう助」の疑いで家宅捜索が入り、サイトが閉鎖されたと報じられている。個人の表現の場であるサイトを閉鎖に追い込むという行為は、憲法で認められている表現の自由の侵害にはならないのか。
著作権の保護を手厚くすることはしばしば表現の自由と衝突する。
──ソフトウエアの合法、違法は抜きにして、「“開発者の著作権法への挑発的態度”が逮捕の理由」との報道がある。
捜査官の動機はともあれ、製作者の著作権法への挑発的態度を直接の処罰の理由にするわけではないだろうから、思想・良心の自由や表現の自由に反するとは言えないだろう。
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