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バーナーズ=リー氏、セマンティックWebの進捗を語る

» 2004年05月20日 10時44分 公開
[IDG Japan]
IDG

 WWWの発明者であるティム・バーナーズ=リー氏は、世界規模のコンテンツネットワークであるWebを、巨大なトランザクションデータベースに仕立て上げたい考えだ。

 同氏は6年前にまとめた設計仕様書で、セマンティックWeb(Semantic Web)の構想を示した。W3Cはそれ以来、そのためのフレームワークの構築を進めている。バーナーズ=リー氏は米ニューヨークで開催のWorld Wide Web Conferenceで5月19日、基調講演に立ってセマンティックWebの原理を詳述し、開発の進捗状況と“生みの苦しみ”に言及した。

 セマンティックWebの基盤となるResource Description Framework(RDF)とOWL Web Ontology Language(OWL)は、2月にW3C勧告となったが、それまでの道のりは「多くの苦痛、汗、涙、話し合い、議論を伴うものだった」と同氏。今後の第2フェーズでは、もっと楽しい状況になると期待しているという。「非常に楽しいものになってほしいと思う。実際のアプリケーション構築と、それらが連係する様を目にすることで、もっと満足の行く見返りを得られるようになるだろう」

 セマンティックWebの目的は、オンラインに置く情報にメタデータを加え、マシンが理解できる形にすること。これにより、さまざまな連係動作の自動化が可能になる。例えば、ユーザーの注文履歴、好み、カレンダー情報を連係させて、商品の配達が可能な時間帯を自動的に選び出せるようになる。

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