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Microsoft、EUを訴える

» 2004年06月09日 00時50分 公開
[IDG Japan]
IDG

 広く予想されていたとおり、Microsoftは6月8日、EUの第一審裁判所に対し、欧州委員会が今年はじめに下した裁定への不服申し立てを行った。

 「そのとおり。弊社はルクセンブルクの司法裁判所に提訴済みで、別途、仮差し止め命令の請求を数日から数週間以内に行う予定だ」とMicrosoftの広報担当者であるトム・ブルックス氏はブリュッセルで述べた。

 欧州委員会の裁定に対する差し止め申請は、EU第一審裁判所にも提出される見込み。

 「欧州委員会の決定は、成功を収めている企業による革新的な取り組みを損なうものであり、成功を収めている企業に対し、自社の独自技術を競合企業にライセンスすることを強要する、きわめて新奇な義務を加え、なおかつ自社製品に革新的な改良を加えていく能力に対して制限を加えるものである。欧州委員会により設定された裁定の法的基準は、世界の経済成長にとって重要な、研究開発に対する意欲を著しく変えてしまう」とMicrosoftのEMEA(ヨーロッパ、中東およびアフリカ担当)相談役補佐のホレイショ・グティエレズ氏は声明を出している。

 欧州委員会のマリオ・モンティ競争政策担当委員は、Microsoftの提訴に対する公式コメントは行われないと述べた。

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