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サイト障害は「DNSへの大規模攻撃」が原因とAkamai

» 2004年06月16日 08時42分 公開
[IDG Japan]
IDG

 インターネットホスティングサービスのAkamai Technologiesは、同社顧客のWebサイトで障害が起きている問題について、DNSへの大規模な攻撃が原因だとの見方を明らかにした。

 yahoo.com、google.com、microsoft.comといったサイトの障害はAkamaiのDNSサービスネットワークのみで起きていると伝えられたことについて、Akamaiは反論。Akamaiのネットワークの問題は「インターネットインフラに対する大規模な国際攻撃」の一部だと、同社広報のジェフ・ヤング氏は説明する。

 ヤング氏は攻撃について詳しい説明は避けているが、問題は米東部時間の午前9時前に発生。AkamaiのDNSサービスと、同社顧客の「ごく一部」、特にAkamaiのサービスを使ってトラフィックを処理している検索エンジンが影響を受けたとしている。

 「断続的にサービス上の問題が発生した。Akamaiネットワークの障害ではない。DNSサービスは問題が起きている間も稼動を続けていた。この攻撃がAkamaiのみに向けられたものだと信じるに足る情報がない」とヤング氏。

 しかし、Webのパフォーマンスを測定している少なくとも1社は、大規模な攻撃が起きている兆候は見られないと指摘する。

 Webパフォーマンス測定会社Keynote Systemsのシステムでは、米東部時間午前8時半から大手サイトでパフォーマンスの低下を記録。テクノロジー担当副社長ロイド・テイラー氏によれば、Microsoft、Yahoo!、Google、Symantecなどのサイトでは最大で1時間にわたって処理能力が20%にまで落ちたという。

 問題はAkamai顧客企業のサイトで発生したと見られる。Keynoteではもっと大規模な攻撃が起きた可能性も排除はしていないが、それを裏付ける証拠は何もないと指摘。ただ、テイラー氏によると、Keynoteがパフォーマンスを測定している40社のうち、Cisco Systems、3Com、Charles Schwab & Co.といったほかの企業のサイトでは影響は出ていない。

 Akamaiでは攻撃がどんな性質のものだったのか、どこから攻撃を受けたのか、同社顧客以外でどこが影響を受けたのかといった詳細については口を閉ざしている。ただ、世界中のネットワークが攻撃に見舞われたとヤング氏は話した。テイラー氏の話では、Akamaiの障害はサービス妨害(DoS)攻撃の特徴を備えているという。

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