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Broadcom、W-CDMAチップメーカーのZyray Wirelessを買収

» 2004年06月17日 08時51分 公開
[ITmedia]

 半導体メーカーのBroadcomは6月16日、Zyray Wirelessの買収で合意したと発表した。Broadcomの普通株式約223万株(9600万ドル相当)と、Zyrayの発行済み全株式を交換する。買収は9月末までに完了の見通し。

 ZyrayはW-CDMAに対応したベースバンドコプロセッサ「SPINNERchip」の提供企業。SPINNERchipは、現行世代の携帯電話とデータ端末に3G技術を組み込む用途に使われている。Broadcomが提供しているシングルチップのEDGE/GPRS/GSMおよびGPRS/GSMベースバンドプロセッサとSPINNERchip技術を組み合わせることで、近い将来、2チップのW-CDMAマルチモードフォンが実現できると説明している。

 発表資料によれば、Zyrayは現在、次世代デバイスに組み込む目的でHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)機能の開発も進めている。HSDPAは携帯電話の進化においてW-CDMAの次の段階に当たると説明、下り最大10Mbpsの通信速度が実現できる見通しだとしている。このほかW-CDMAとHSDPAの大幅な性能強化につながるトランシーバ技術MIMO(Multi-In, Multi-Out)も開発中。

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