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ノルウェーのベルゲン市も大規模なLinux採用を決定

» 2004年06月17日 08時58分 公開
[IDG Japan]
IDG

 ノルウェー第2の都市ベルゲンが6月15日、WindowsとUNIXサーバを整理統合し、NovellのSUSE LINUX Enterprise Server 8に入れ替える方針を決定した。

 これに先立ち独ミュンヘン市も、デスクトップPC 1万4000台をWindowsからLinuxに切り替えるための1年にわたる意思決定プロセスを完了している。

 ベルゲン市の計画にはデスクトップPCは含まれないため、Microsoftに投げ掛ける脅威はそれほど大きなものではない。しかし影響を受けるユーザーは5万人に上り、ITシステムの複雑さを大幅に解消することで、すぐにもコスト削減が期待できると同市のCTOは述べている。

 ベルゲン市のケースでは、Linuxの実力が試されることになる。まず、HP版のUNIXであるHP-UX搭載のOracleデータベースサーバ20台を、SUSEのLinuxを搭載したItanium版のHP Integrityサーバ約10台に切り替える。第2段階として、市内の学校で使っているアプリケーションサーバ100台以上を、Linux搭載のIBM製ブレードサーバeServer 20台に統合する計画だ。

 データベースサーバの移行完了後、市のネットワークとメール、DHCPサーバをSUSE LINUX Enterprise Server 8で標準化する。標準化によってIT担当者の作業が簡素化され、人件費の節約につながると見ている。

 UNIXやWindowsではなくLinuxを選んだのは、コスト削減が重要な要因だったと同市は説明。「Linux移行によってIT業務上のメリットがあるだけでなく、単一のベンダーに縛られないビジネスモデルを実現する」と同市CIOはコメントしている。

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