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銀塩だからこそ、のノンフラッシュ撮影──富士写が新提案

» 2004年06月21日 20時45分 公開
[ITmedia]

 富士写真フイルムは6月21日、銀塩写真で自然な描写を楽しめるノンフラッシュ撮影を基本とした新システム「NATURA」ブランドを今秋から展開すると発表した。デジカメに押され気味の銀塩だが、高感度でも高画質な特徴をアピールしていく。

photo カラーネガのラチチュードの広さなら多少の露出不足もカバー可能だ。デジタル化前の新聞社では、極めて優秀だった同社製ISO 800カラーフィルムが常用されていた。同フィルムで試しに2段アンダーのコマを撮ってプリントしてみたところ、標準露出とほとんど変わらない仕上がりで驚いた

 シリーズ第1弾として、ISO 1600の高感度フィルム「NATURA 1600」と、コンパクトカメラ「NATURA S」を今秋に発売する。NATURA SにISO 1600フィルムを装てんした場合、自動的にフラッシュ発光禁止モードに設定。超高感度を活かし、その場の光だけでとらえた自然な写真を撮影できる。

 フラッシュ撮影は暗い場所でもクリアに撮影できるが、フラッシュ光で被写体の立体感がなくなったり、同調速度が速いと背景が真っ暗、といった写真になりやすい。

 ISO 1600フィルムを常用すれば、ISO 100フィルムに比べ4段早いシャッター速度で撮影でき、暗い場所でも手ぶれの心配が減る。デジタルカメラでもISO 1600相当に増感可能だが、ノイズが増えてしまうのが難点だ。同社はデジカメでも大手だが、銀塩ならではの高感度・微粒子とダイナミックレンジもアピールしていく。

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