ルネサス「SH-Mobile」採用端末が拡大
ルネサステクノロジは6月22日、会社方針説明会を開いた。携帯電話向けアプリケーションプロセッサ「SH-Mobile」が海外で実績を伸ばし、本年度も採用端末拡大を見込む。フラッシュメモリ需要も依然として好調なため、増産と大容量品の投入で対応する。
同社によると、SH-Mobile搭載端末は現在までに累計約70機種で、目標を「10機種ほど上回った」と伊藤達社長兼COO。昨年度は二十数社が三十数機種を発売し、累計機種数を一気に増やした。
昨年度発売分のうち、国内はNECや京セラなど約10機種。海外は韓国SK Teletechなどの二十数機種で、アジア、欧州の順で広まっている。
伊藤社長は好調の要因を「ハードだけでなく、ソフト環境も整備していることが奏功したのではないか」と分析する。昨年10月に発足した「SH-Mobileコンソーシアム」には、ソフト企業も含め111社(5月末時点)が加盟し、当初目標の100社を超えた。製品仕様の提供といった開発サポートに加え、会員企業とCCDカメラモジュールを共同開発するなどの成果も出てきた。
新コアを搭載して高速化したハイエンド製品「SH-Mobile3」を5月に発表し、普及価格帯端末向けの廉価版「SH-MobileL」もリリースした。新製品の投入で採用機種拡大に弾みを付け、本年度は累計約130機種にまで拡大したい考えだ。
AND型フラッシュを引き続き軸に
SH-Mobileに加え、同社独自の「AND型」フラッシュメモリにも引き続き力を入れていく。設備増強とプロセスルールのシュリンクを進め、ビット生産量で今年度は2003年度比3倍に、2007年度には同18倍に拡大する計画だ。さらに年内にはAG-ANDの4Gビット品を投入する予定だ。
韓国Samsung Electronicsや東芝など、NANDフラッシュ各社も増産を進めており、既に供給過剰で価格は落ち始めているとの指摘もある。これに対し伊藤社長は「フラッシュ市況の軟化は各社の値下げが原因。需要は引き続き堅調だ」と反論した。
2004年度は売上1兆円超へ
2003年度の連結売上高は9856億円。営業利益は448億円。デジタル家電、自動車などの分野で半導体需要が大きかった。ただ営業利益率が約5%と業界内で低い水準。長澤紘一会長兼CEOは収益性の向上を課題に挙げる。
今後は人件費抑制のため、欧米の製造拠点を見直し、中国にシフト。物流面も国内7カ所の倉庫を2カ所にまとめるなど世界各地で倉庫の集約を図るなど、合理化を進める。
2004年度の目標は連結売上高1兆900億円、営業利益600億円。2005年度に営業利益率10%を目指す。
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