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IP電話で大型導入が相次ぐ

» 2004年07月15日 17時18分 公開
[ITmedia]

 企業のIP電話導入が本格化している。NTT西日本は7月15日、大阪ガスのIP電話システムを構築すると発表。FOMA/無線LANデュアル端末を活用して携帯電話機も内線に統合する。

 またNECも同日、イトーヨーカ堂グループに約4000回線規模のIP電話システムを導入したことを発表。シスコシステムズは、みずほコーポレート銀行の全面IP化に同社製品が採用されたと発表した。

 大阪ガスは、49拠点の事業所を結ぶIP電話システムを2005年度から2006年度にかけて構築する。NTTドコモのFOMA/無線LANデュアル端末を使い、既存の約5000台の携帯電話を内線電話に統合。社内ではVoIPによる内線電話、社外ではFOMA端末として使用できる。外出中に内線にかかってきた電話を携帯に自動転送するといったことも可能になる。

 イトーヨーカ堂グループは、東京都千代田区の新本部ビルに、IP電話システム約4000回線を導入した。今後はグループの全国約1000拠点に導入を拡大する計画で、通信コスト削減や情報共有などの強化につなげる。ITインフラの設計・構築・運用はNRIデータサービスが、IP電話システムの構築はNECが担当した。

 みずほコーポレート銀行は、国内・海外ネットワークの全面IP化に踏み切った。昨年12月から今年5月にかけ、国内外約70拠点への導入を完了。IP電話は米国ロサンゼルス、中国・北京、ベトナム・ハノイに導入し、最終的に約1万2000台のIP化を検討している。

 従来はATMベースのネットワークで音声・データ通信をまかなってきたが、みずほグループの統合による職場再配置でPBXの再設定作業などが課題になった。現在はSONETによる主要拠点間基幹網を核に、国内は広域Ethernet、海外拠点はグローバルIP-VPNで結んでいる。

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