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ライブドア、ギガメーラーで米進出

» 2004年07月22日 17時03分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ライブドアが7月1日にβ版をスタートした、国内初の無料1Gバイトメールサービス「livedoor ギガメーラー」。“受信メールを一生削除しなくて済む”大容量で先行するポータルを追撃。8月中旬からはアメリカ向けの英語版もスタートし、海外展開の足がかりを築く目論見だ。

 “1Gバイト=一生分”という計算は、「ライトユーザーが1年間に受信するメール約5−10Mバイト×60年分=300−600Mバイト」という式からはじき出した。ギガメーラーを一生使って欲しいとの思いを込めつつ、メールを入り口にし、ISPサービスやDVDレンタルサービス、今後展開予定の各種Webサービスなど、同社の他サービスの利用増や認知度アップを見込む。

 ポータルとしては後発の同社。「圧倒的な容量のメールサービスでユーザーを増やし、成功している先行ポータルに追いつきたい」(社長室担当 執行役員の伊地知晋一上級副社長)というのが本音だ。メールユーザー数は現在の約200万人から、将来的には1000万人に引き上げたいとの目標を掲げる。

 高容量でもコストは低く、広告収入だけでカバーできる見込みだという。「米Googleの1Gバイトメール『Gmail』のコストは、1Gバイトあたり2−3ドルといわれているが、それと匹敵する程度」(伊地知上級副社長)で提供可能。同社はデータセンター運営も行っており、低コストでインフラを運営するノウハウを持っているのがコストを抑えられた秘密だ。

 広告に加え、有料オプションを提供することで、収入を上乗せする。8月中旬には、メールボックス容量2Gバイト、1通あたりの添付ファイル容量10Mバイト(無料版は2Mバイト)のサービスを、月額300円以下でスタートする予定だ。

 メールだけではない。「“価格破壊”と言える値段になる」(伊地知上級副社長)という、月額数百円の独自ドメイン対応バーチャルホスティングサービスなど、低価格なWebサービスも同時期に提供開始予定。他ユーザーとWebスケジューラーを連携させられるグループウェアや、各種ファイルをリモートサーバに保存できるブリーフケース、Webアルバムなども月額数百円で提供し、Web関連事業に本腰を入れる構えだ。

 サービスは国内にとどまらない。アメリカ向けの英語版ギガメーラーも、8月中旬頃スタートする。「アメリカでも1Gバイトメールの正式サービスはまだない。Gmailの正式スタート前にサービス開始し、海外向け事業を展開する地盤を築く」(伊地知上級副社長)。

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