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AOLもパーソナライズ検索に注目、モバイル検索にも視線

» 2004年11月02日 19時57分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米America Onlineは、パーソナライズ検索への移行も含め、検索の改善と拡大を計画しているとAOL Searchの副社長兼ジェネラルマネジャー、ゲリー・キャンベル氏は明らかにした。

 「当社は企業として検索に非常に力を入れている。新たな情報の検索、操作、保存方法の定義に積極的に取り組んでいる。これは当社のフォーカスのかなりの部分を占めている。これからもっと多くの技術が登場する」(同氏)

 AOLが検索においてこれから向かう分野の1つはパーソナライズだ。パーソナライズ検索では、ユーザーは検索をカスタマイズし、クエリーを保存し、検索結果を管理、操作、保存できる。

 現時点で、パーソナライズ検索が興味深い分野であることは明らかだが、ユーザーにとって使いやすいかはまだ分からないとキャンベル氏。Yahoo!、A9.com、Ask Jeevesは最近パーソナライズ検索で大きな動きを見せており、AOLも「2〜3カ月のうちに」それに続く見込みだと同氏は語った。

 AOLは検索を拡大する分野としてAIMインスタントメッセージングにも目を向け、さらに2003年11月のSingingfish買収により取得したマルチメディア検索技術を検索体験に統合することにも取り組んでいるという。

 Yahoo!Googleが最近進出したワイヤレス検索に関しては、AOLはまだ何の動きもないが、同社はこの分野に注目しているとキャンベル氏は語った。「(ワイヤレス検索において)当社の規模に見合った活動を行うと期待してもらっていい」

 同社は既にローカル検索、マルチメディア検索、画像検索、ニュース検索、製品検索を提供しており、デスクトップ検索のβ版も開発中だ。

 AOLはこの数年で検索に対するスタンスを変えた。4年前は検索は「重要だが不可欠ではない」と考えていたが、この2年で同社幹部は検索を優先事項にする必要性を認識したと同氏は話した。

 キャンベル氏は、メディア企業として、オンラインサービスを通じて顧客と強固なつながりを持つ同社は、検索に置いて顧客の関心を活用して独特の検索体験を提供できるいいポジションにあるとする。故に、今のAOLでは検索は「パーフェクトビジネス」と呼ばれている、とも。

 「パーフェクトなのは、消費者、会員を中心とするAOLのレガシーが非常に役立つ上に、売上モデルも効果的だからだ。会員は探しているものが見つかれば満足する。それにほとんどの場合、彼らは(われわれが)お金にできるものを探している。AOLはこれに大きく焦点を当てている」(同氏)

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