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こじ開ければアラーム発報 自販機犯罪防止システムを試験運用

» 2004年11月30日 19時51分 公開
[ITmedia]

 自動販売機をこじ開けようとすると自動的に警察に通報する新システムの試験運用が、12月から都内で始まる。頻発する自販機犯罪に対応し、業界団体と警視庁が共同で開発した。

 新システムは自販機に外付けできる自動発報装置。携帯電話回線を通じてホストコンピュータと通信が可能。こじ開けなどの負荷を検知するとホストに異常情報を伝え、ホストから自販機の最寄り警察署に音声で通報する仕組みだ。

 業界団体の全国清涼飲料工業会と日本自動販売機工業会が、警視庁と共同で開発した。自販機は全国で300万台以上が稼働しているが、販売代金をそのまま収納する仕組み上、窃盗犯からすれば“金庫が落ちているようなもの”。丈夫な自販機の開発といった自衛策もとられてきたが、業者の努力には限界もあり、当局の全面協力を得て官民共同体制で取り組むことになった。

 自動発報装置はコンパクトなため、犯罪多発地域に集中的に設置するといった小回りがきくのが特徴。運用結果を検証し、犯罪多発地域への導入も検討していく。

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