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» 2004年11月30日 21時49分 UPDATE

飲み込めるカプセル内視鏡、オリンパスが開発

錠剤のように飲み込めるカプセル型内視鏡を開発し、今秋から治験を開始。無線による給電システムや、体内で自在に動き回れる自走機構なども搭載する計画だ。

[ITmedia]

 オリンパスメディカルシステムズは11月30日、錠剤のように飲み込めるカプセル型内視鏡を開発したと発表した。チューブを挿入する従来型と異なり、患者の負担を抑えながら消化器内を観察できる。早期の実用化を目指すほか、無線による給電システムや患部への薬液放出機構なども開発を進め、従来型と同等にまで高性能化を図っていく。

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 開発したカプセル内視鏡は直径11ミリ、長さ26ミリのプラスチック製。CCDセンサーと超小型レンズによる撮像機構と無線送信機構を持ち、飲み込んだ患者の消化器内部の様子を外部モニターで観察できる。胃や腸のぜん動で体内を進み、8時間後には体外に排出される。小腸用として今秋から治験を開始し、早期の実用化を目指す。

sk_olympus_02.jpg 受信に必要なアンテナなどは患者が身につける
sk_olympus_03.jpg 内蔵バッテリーで8時間動作。毎秒2回撮影できる

 従来の内視鏡は広く普及しているが、チューブを飲み込む際におう吐を抑えたり、のどの痛みを抑える表面麻酔が必要など、患者の負担も大きい。カプセル型なら錠剤と同じように飲み込めば済む。既にイスラエルGiven Imagingが実用化している。

 ただチューブ型内視鏡は、さまざまな処置具を装着することで止血やポリープ切除などを観察しながら同時に行えるメリットがある。また現状のカプセル型は外部からコントロールできず、観察範囲が限られてしまう問題もある。

 将来はカプセル型もチューブ型と同様の機能が必須になると見ており、これを可能にするキー技術として(1)磁気を利用してカプセルを自在にコントロールする全方位誘導システム、(2)電源を体外から供給する無線給電システム、(3)病変部に薬液を放出する機構、(4)体液を採取して持ち帰る機構、(6)本体にアクチュエータを搭載して自ら動き回る自走機構、(7)超音波エコー診断を内部から行える超音波カプセル──の開発も進める。

sk_olympus_04.jpg 無線給電技術も開発した。人体両脇のコイルで電磁波を送り、駆動する仕組み。ただし生体への影響は現時点では不明なため、実用化は安全確認後となる
sk_olympus_05.jpg 将来は超音波エコー診断機能も内蔵する。すい臓や胆のうなど、外部からのエコー診断では“死角”になってしまう部位も内部からなら明瞭に見え、減衰も減るので分解能も上がる
sk_olympus_06.jpg カプセル内視鏡進化のロードマップ

 カプセル内視鏡の開発成果は、5年ごとにオリンパスグループの技術を披露する「オリンパステクノロジーフェア」(東京国際フォーラム、12月1−3日)に出展する。一般は非公開。

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