企業向けに電子メールセキュリティ管理サービスを提供しているMessageLabsは12月6日、今年のセキュリティ動向に関する報告書をまとめた。
報告書によれば、2003年9月にMessageLabsが遮断したフィッシング詐欺メールは279通にすぎなかったが、今年9月にはこの件数が200万通強にまで激増。今年遮断したフィッシングメールの総数は1800万通を超えた。
フィッシング詐欺の手口も巧妙化しており、最近ではユーザーがメッセージに記載されたURLをクリックしなくても、メールを開いただけで自動的にオンラインバンキングに関する詳細情報を入手できるようになっているという。
スパムとウイルスの割合も過去1年で増加。ウイルス感染率は2003年の平均が33対1だったのに対し、今年は16対1となった。最も広く蔓延したのは1月に出現したW32/MyDoom.A。電子メールに占めるスパムの割合も、2003年の平均40%から、今年は73%を占めるまでになった。
このほかオンラインゲームサイトにサービス妨害(DoS)攻撃を仕掛けたり、特定組織の名を語って児童ポルノを送信するといった問題も発生。トロイの木馬などの不正コードが特定組織を攻撃する目的で開発される傾向も見られるとMessageLabsは指摘、こうした動向は来年も続くと予想している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR