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LinuxはWindowsよりも36%安上がり――豪Cybersource調査

» 2004年12月15日 08時28分 公開
[IDG Japan]
IDG

 オーストラリアのITサービス会社Cybersourceの調査によれば、Linuxの導入と運用にかかる3年間のコストは、同等のWindowsシステムに比べて36%低いことが分かった。ただ、企業向けのテクニカルサポート料金や新しいハードとインフラの購入経費で、この差は19%にまで縮まる場合もある。

 この調査が最初に発表されたのは2002年で、CybersourceではLinuxとWindowsのTCO(総保有コスト)を比較した初の調査と銘打っていた。それ以来、一部のLinuxベンダーが義務付けるようになったサポート契約や、MicrosoftのSoftware Assuranceプログラム導入といった変化を盛り込んで、この調査はアップデートされている。

 この調査が注目に値すべき理由はその透明性にあると同社は主張する。過去2年間で公表されたTCOに関する調査は数多いが、コスト計算に使っている手法が完全に公開されているものは驚くほど少ない。また、論議の的となったYankee GroupとIDCの調査は偏っているという。

 Cybersourceの計算方法は、ユーザー250人の1組織で3年間に必要なコンピュータ利用の平均値をベースとしている。このコストモデルにはワークステーション、サーバ、ネットワーク、IT要員、コンサルタント料、インターネットサービス料、ファイル、メール/プリントサーバなどが含まれる。

 最もコストが低いのは外部のサポートを利用しないLinuxシステムで既存のハードを使った場合。既存のハードでMicrosoftシステムを使った場合に比べてコストは36%安く上がる。Linuxで外部のサポートは利用しないが新しいハードを導入した場合のコストはWindowsよりも26%低い。Red Hatシステムでサポート契約を結び、既存のハードを使った場合はWindowsよりも27%低く、Red Hatで新規にハードを導入した場合のコストはWindowsよりも19%低かった。

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