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Panix.com、「不可能なはず」のドメイン乗っ取りに遭う

» 2005年01月18日 12時21分 公開
[IDG Japan]
IDG

 ニューヨークのインターネットサービスプロバイダー(ISP)Public Access Networks(Panix)のメインドメインであるPanix.comが、この週末に乗っ取られたようだ。これにより、同社の顧客は1日半の間電子メールとWebアクセスが利用できなくなった。

 同社の発表によると、何者かにより東部標準時の1月15日早朝からPanix.comドメインを奪われ、16日午後6時にこのドメインが戻ってきたという。同社は、乗っ取り犯は米国および他国の法律に違反したとし、「複数の重罪容疑」で告発した。

 Panix.comの登録はオーストラリアの会社に移され、DNSの記録は英国に本拠を置く企業に移転されたようだとPanixは説明している。Panix.comのメールはカナダのサーバにリダイレクトされた。これらの企業はサポートや緊急連絡先の電話番号を掲載していなかったため、Panixは週末の間これらの企業に連絡が取れなかったという。

 「この乗っ取りを行うのに利用されたシステムは、Panixの管理下にあるものではなかった。現在のレジストラと持ち主に知らせずに、ドメイン名を別のレジストラに移すことは不可能なはずであり、これまでにそんなことは起きなかった」と同社はWebサイトで述べている。

 Panix.com関係者は、米国では17日夕方まで何らかの問題が残るだろうと考えている。同社は顧客に対し、17日に問題があった場合は、Panix.netのWebサイトと電子メールドメインを利用するよう案内している。

 米国と少なくともほかの3カ国の捜査当局がこの件を捜査しているとPanixは記している。同社の担当者に電話とメールでコメントを求めたが、17日の時点で返答は得られていない。

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