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バレンタインは“豆”で告白?

» 2005年02月09日 15時49分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 なかなか言い出せない気持ちを手紙やメールに託すのは告白の常とう手段だが、今年のバレンタインは“豆”に思いを託す人が現れそうだ。

 タカラが2月10日に発売する「MA・MAIL」(マ・メール、税込み714円)は、気持ちを伝えてくれる豆。手のひらサイズの缶をあけ、中の土に水をやると、約5日でナタマメが発芽。豆の表皮にレーザーで刻んだ「だいすき」「おめでとう」などの文字が現れる。

発芽を始めた「おめでとう」

 食玩ならぬ「植玩」シリーズ第1弾。「電子メールは一瞬でメッセージを伝えるが、MA・MAILは水をやって約5日でやっとメッセージを見られる。くれた人の気持ちをゆっくり育てる気持ちで楽しんでほしい」と、開発にたずさわったタカラ ライフ事業部ハーティチームの平林国治主任は話す。

 メッセージは「I LOVE YOU」「だいすき」「ありがとう」「がんばれ」「おめでとう」「GOOD LUCK!」の6種類。反対側の面にはスマイルマークが刻まれている。

 メッセージの種類は缶のふたに貼ったシールに記載。シールをはがしてプレゼントするため、もらった人は、どのメッセージが入っているか発芽するまで分からない。

 育て方は簡単で、2日に1回程度水をやるだけ。2月ころに植え、大きくなったら植え替える。うまく育てば、夏に淡い紫やピンクの花が咲き、秋から冬にかけて長さ30センチ程度の大きなさやに入った豆ができる。長いツルが伸びるため、ツルを這わせる支柱をハート型にしてみたり、ツルにしるしをつけて子どもの身長計にするなどというアイデアを提案。メッセージが消えた後も楽しんでほしいという。

育てるにつれ双葉が育ち、ツルが伸びてくる

 企画会社が持ち込んだアイデアを製品化した。豆の表面を彫って文字を刻みつけるレーザー技術を活用。発芽に悪影響を与えない程度に浅く彫っているという。

 バレンタイン商戦が最初のターゲットだ。「バレンタインデーに豆で告白して、ホワイトデーに豆でお返ししてほしい」(平林主任)。加えて、“芽が出る=めでたい”と、受験生への応援メッセージや結婚式の引き出物用にも売り込む計画だ。父の日、母の日、敬老の日など記念日や誕生日向けギフトとして、年間100万個の販売を目指す。「新しいメッセージツールとして定着させたい」(平林主任)。全国の量販店や百貨店、玩具専門店などで販売する。

 お菓子と玩具を組み合わせた「食玩」、お風呂で楽しむおもちゃ「浴玩」に続く新ジャンル「植玩」シリーズ。今後もラインアップを増やす計画だ。第2弾として、水をあげると鉢からキャラクターのフィギュアが出てくるハーブ栽培セット「ピョコット」を3月に発売する。

「MA・MAILで告白、待ってます」と独身の平林主任

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