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MS、Pfizerと共同調査で偽バイアグラ販売チェーンを摘発

» 2005年02月11日 08時14分 公開
[ITmedia]

 米MicrosoftとバイアグラのメーカーPfizerは2月10日、偽バイアグラ販売サイトを運営している国際スパム組織を相手取って訴訟を起こしたと発表した。両社が協力して7カ月にわたる調査の末、偽薬品販売業者と宣伝メールを送りつけている業者を突き止めたという。

 Pfizerは、米医薬品局の認可を受けていない薬品の宣伝販売を行っていたとされるCanadianPharmacyとE-Pharmacy Directを提訴。さらに、偽バイアグラの販売に使われていたドメインの差し押さえを申し立てた。

 一方、Microsoftはこれらサイトの広告を流していたスパム業者を提訴するとともに、バイアグラ以外の薬品を売り込んでいたスパム業者に対しても3件の訴訟を起こした。これら医薬品スパム業者はMSN Hotmailのユーザーに宛てて、過去1年だけで何億通もの迷惑メールを送信したと主張。米CAN-SPAM法に違反して電子メールで詐欺的な手口を使ったと訴えている。

 両社の調査ではまず、オンライン“薬局”を名乗って大量の宣伝スパムを流していたCanadianPharmacyについて調べ、巧妙なスパムチェーンの存在を突き止めた。このチェーンは複数のグループで組織され、それぞれがCanadianPharmacy関連の複数のサイトを宣伝するスパムを送信。これらサイトは多くが、同組織とは無関係の実在する人物の氏名と住所を使って登録され、本人は自分の名前が使われていることに気づいていなかったという。

 注文プロセスをたどったところ、国際的な違法薬品サプライチェーンが形成されていたことが判明。スパムで宣伝していたサイトからバイアグラなどを注文すると、まずニューヨークのコンピュータで注文を受け付け、カナダにあるコールセンターに転送、その後インドに送って処理する仕組みになっていた。商品は米国の輸送会社を経由してインドから空輸されていた。

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