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三洋、1210億円の純損失 半導体は事業再編

» 2005年03月23日 20時52分 公開
[ITmedia]

 三洋電機は3月23日、2005年3月期の連結業績予想を下方修正し、純損失が前回予想から500億円増えて1210億円になると発表した。新潟県中越地震で被害を受けた新潟三洋電子の復興コストが予想以上にかかったのに加え、主力のデジタルカメラが不振だった。

 同日、半導体事業の再編も発表した。前工程を新潟三洋に統合。民生用ASSP(Application Specific Standard Product、特定用途向け汎用製品)に集中し、収益力の回復を目指す。

 売上高予想は、前回予想から2.3%減の2兆4950億円、営業利益は同29.3%減の430億円、税引前損失は同170億減の640億円。

 半導体は得意分野に集中し、収益力の回復を目指す。アナログ技術を核にした映像・音響向け製品と、デバイス・システムモジュール技術を生かした電源関連製品を柱とする。

 半導体の生産拠点も再編する。組織の一元化でコストを削減し、市場変化への迅速な対応を目指す。

 今年上期中に、本社の半導体前工程部門と岐阜三洋電子を新潟三洋に統合し、新会社「三洋半導体製造」(仮称)を設立する。新潟三洋は、従来の5ラインを大規模な2つのラインに再編した。生産規模は3月末までに震災前の約7割に回復するという。

 完成品メーカーの海外展開に合わせ、後工程の拠点もグローバル対応型に再編する予定だ。

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