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Apple、Tigerをリークした開発者と和解

» 2005年03月24日 12時29分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米Apple Computerは3月23日、Mac OS X Tigerのコピーをファイル共有サイトでリークした開発者ダグ・シュタイガーバルド氏との訴訟で和解に至った。シュタイガーバルド氏(22歳)は、Tigerのビルドをこうしたサイトに掲載したとしてAppleから12月に提訴された3人の開発者の1人。

 「Appleは常に自社の革新を守っていくが、学生を刑務所に送り込むことは望んでいない」とAppleの広報担当社は語った。「シュタイガーバルド氏が自らの行動の責任を取ったこと、この訴訟に決着を付けられたことを喜んでいる」

 シュタイガーバルド氏は用意された声明文の中で、Appleの申し立ては真実であると認め、自身の行為を謝罪している。また、米検察局が刑事捜査を開始したこと、同氏も解決に向け取り組んでいることを明らかにした。

 「私がインターネットを介してこれ(Mac OS X Tiger)をばらまいたことで、Appleソフトの多数の無認可コピーが世間に違法に配布された。その結果、Appleは私を著作権侵害と企業秘密の不正流出で訴え、私は米検察局の刑事捜査の対象となった。Appleの訴状における私に関する申し立てはすべて真実だ」(シュタイガーバルド氏)

 和解合意の一環として、同氏はAppleに和解金を支払い、裁判所はAppleに有利な判決を下すだろう。「刑事捜査に関しては、当局とともに解決に向けて取り組んでいるところだ」と同氏。

 「悪意はなかったのだが、今は自分の行動が間違っていたこと、自分のしたことがAppleに大きな損害をもたらしたことを理解している。本当に申し訳ない。この訴訟を解決し、人生を前進させる機会に感謝している。またこの訴訟が話題になったことが、ほかの人たちが私と同じ間違いを起こさないよう思いとどまらせる抑止力になることを願っている」(シュタイガーバルド氏)

 ほかの2人の開発者に対する訴訟の状況についてコメントはなかった。

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