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» 2005年04月01日 15時10分 UPDATE

ネットが破る参入障壁 英広告ベンチャーが国内参入

英国のネット広告ベンチャーが、国内企業と組んで日本市場に参入する。海外ネットワークを生かして世界同時キャンペーンを支援。TV広告などと比べて参入が容易なネット広告市場を開拓する。

[岡田有花,ITmedia]

 英国の広告代理店・Proferoが、国内代理店のDOEと合弁で新会社「doeprofero」(ディーオーイー・プロフェーロ)をこのほど設立、日本市場に参入した。Proferoはネット広告に特化したベンチャー企業。欧州5カ国と中国、オーストラリアに計10拠点を構え、世界同時キャンペーン展開できるのが強みだ。

 国内のネット広告市場は昨年初めてラジオ広告を抜き、今後の拡大も見込まれる。他メディアに比べ歴史が浅いため、大手代理店が独占しているTVCM枠よりも確保しやすく、ベンチャーでも参入は容易と言える。同社は独自のネット広告効果測定システムを武器に、海外大手企業のグローバルキャンペーンに国内を組み入れたり、国内発のグローバルキャンペーンを支援する。

yu_profero.jpg DOEの馬渕邦美社長とproferoのダリル・アーノルド社長。アーノルド社長はスカッシュのプロ選手からテレマーケティング企業を経て社長に転身した

 「オフラインの時代、グローバル企業の国内キャンペーンは大手広告代理店の独壇場だった」――doeproferoの馬渕邦美社長(DOE社長を兼務)は話す。例えば、海外企業のTVCMを国内放映したくても、CM枠は国内大手代理店が握っており、ベンチャーが参入できる隙はなかったという。

 ネット広告という新興市場はベンチャーに商機を与えた。国内のネット広告市場は2004年にラジオを超え、成長を続けている。新しい媒体が次々に誕生しており、媒体との直接取引も容易。ベンチャー代理店の参入障壁は低い。

 「ネット専業の広告代理店も国内には少なくない。しかしほとんどが大手代理店傘下で、国内企業キャンペーンの国内展開にとどまっている。独立系のdoeproferoなら、世界同時キャンペーンをスピーディーに展開できる」と馬渕社長は自信を見せる。DOEが培ってきた国内メディアとの関係やノウハウを生かしつつ、海外キャンペーンに日本を組み入れたり、日本発のグローバルキャンペーンを行いたい考えだ。

「1円の効果まで分かる」ROI測定

 Proferoがこれまで手がけたキャンペーンは4000件以上。世界10拠点合計の従業員数は150人と大手に比べれば小所帯ながら、iPodのネット広告の欧州展開や、アストラゼネカ、シンガポール航空など大手企業のネットキャンペーンを担当。3G携帯電話向け動画広告を欧州で初めて配信するなど、ベンチャーの身軽さを生かして新技術を積極的に取り込んできた。

 「社内スタッフが技術開発からマーケティング支援、媒体との交渉、広告クリエイティブ作成まで手がけているため、顧客の目的に合わせて柔軟に対応できる」とアーノルド社長は強みを語る。

 売り上げや顧客獲得あたりの広告コストを把握できるROI(Return On Investment:投資収益率)測定システム「ProMTP」も独自開発。広告クリックから集客や売り上げにつながった割合などを追跡し、広告効果をリアルタイムに測定可能だ。「1円の効果まで分かる」(アーノルド社長)。

 参入に当たり、アストラゼネカやシンガポール航空、インターコンチネンタルホテルなどが、doeproferoを通じた国内でのキャンペーン展開を決めているという。初年度の売り上げ目標は3億円だ。

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