コラム
» 2005年04月01日 16時47分 UPDATE

“マック”の原田氏が見せる“マックらしさ”

アップル前社長の原田氏がマクドナルドトップに転じて約1年。コンピュータから外食産業に移った異例の転身ながら、今も“マックらしさ”がのぞく。

[ITmedia]

 原田永幸氏がアップルコンピュータ社長から日本マクドナルドトップに転じて1年と少しが経った。“マックからマックへ”とはいえ、畑違いの転身は驚きをもって受け止められた。だが就任以来着実に結果を出し、原田氏も自信を深めているようだ。

sk_harada_01.jpg 「まさか私が違う世界に入るとは思っていなかった」と話す原田氏

 BSE騒動のあおりと価格政策の混乱で低迷が続いたマクドナルド。だが原田氏のCEO就任以来初の決算となった2004年12月期、既存店売り上げが8年ぶりに前年比プラスに転じ、3年ぶりの黒字転換を果たした。原田氏は先月末、代表取締役会長兼社長兼CEOに就任し、名実共に同社の最高トップとなった。

 このほど都内で開かれた会見で、原田氏は「この1年間、組織や企業文化を変えるため、100以上の施策を実施してきた」と振り返った。例えば原田氏が出席して毎週開かれる小規模な社内ワークショップには新入社員も参加し、自由に議論できる。「この1年で社員も自信を持った。だが私がした最大のものは、向こう3年間の企業戦略をはっきり打ち出したことだ」。

 4月以降、同社は「見えないメニュー」を合い言葉に新たな取り組みを加速させる。昨年の2倍に当たる227億円を投じて500店舗を改装するほか、朝6時半開店の店舗を拡大する。目玉は4月19日から一新するメニュー価格。基本の「バリューセット」は税込み500円に統一、同100円のメニューも9種類そろえる。

 「決してディスカウントでもないし、一時的なものでもない。提供するのはバリュー」。会見で原田氏が繰り返したのは「バリュー」。デフレ商法と同義に語られてきた「バリュー」だが、顧客への「価値」の提供というマーケティングの基本中の基本に立ち返る。

sk_harada_02.jpg 2008年までの予定で日本オリンピック委員会(JOC)とスポンサー契約。JOCシンボルアスリートでフィギュアスケートの村主章枝選手と「ランランルー」。原田氏自身は朝晩のドラムを欠かさないが、「仕事がスポーツみたいなもの」

 過去のマクドナルド低迷について私見を問われた原田氏はこう答えた。「基幹ビジネスを外れて多角化は成功しない……統一したブランド政策、有形無形のメッセージが大切」。

 ずっとWindowsしか使っていない記者だが、最近iPodを買って一番感心したのは、もったいなくて捨てられないほど丁寧な製品パッケージだった。

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