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DPEの55ステーションが更正法申請 デジカメ普及でプリント落ち込み

» 2005年04月11日 23時43分 公開
[ITmedia]

 ダイエー系の写真DPE大手・55ステーション(JASDAQ上場)は4月11日、東京地裁に会社更生法の適用を申請し、保全管理命令を受けた。帝国データバンクによると、負債総額は約127億円。店舗営業は通常通り続けるとしている。

 ダイエー店舗でのフィルム販売とDPEを目的に1964年に設立。最近はデジカメの急速な普及で銀塩プリントやフィルムの売り上げが大幅減となっていた。デジタルプリント需要の取り込みも進めていたが、デジタル関連商品の品ぞろえ拡大で粗利が低下したほか、デジタル対応への転換が難しい店舗の閉鎖による損失で赤字となっていた。

 3月、家電量販のノジマと業務・資本提携を発表し、ノジマが発行済み株式の51%を取得して子会社化する予定だったが、資産査定の結果ノジマが出資を拒否。今年に入りプリント売り上げの落ち込みが激しく資金繰りが悪化し、今後の決済を支障なく行えうことは困難として更正法の申請を決めた。ノジマとの提携は解消する。

 同社にはダイエーが28.9%を出資しているほか、富士写真フイルム(11.0%)、コニカミノルタフォトイメージング(8.5%)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(6.9%)も大株主。

 JASDAQは同社を12日から監理ポストに割り当て、5月12日に上場廃止する。上場企業の倒産は今年初めてで、昨年11月に任意整理したメディア・リンクス以来。

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