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世界AV機器市場、15%増 デジタル家電躍進

» 2005年05月24日 16時35分 公開
[ITmedia]

 富士キメラ総研がこのほどまとめた世界エレクトロニクス市場の生産実績によると、2004年のAV機器(TV、音楽プレーヤーなど15品目)は前年比14.6%増の約7億59万台だった。薄型TVやDVDレコーダーなどデジタル家電が市場をけん引した。来年以降は、ブラウン管TVの生産減の影響で微減に転じる見込み。

 液晶TVやプラズマTV、セットトップボックス(STB)が前年比1.5倍以上に拡大。DVDレコーダーも好調だった。デジタル音楽プレーヤーが急増し、ポータブル音楽プレーヤーで主力製品となりつつある。

 AV機器の生産拠点は77.5%が中国を中心とするアジア各国。ただDVカメラなど一部で、生産拠点を中国から国内生産に戻すメーカーも出ている。

 このほか、情報通信機器(PC、デジタルカメラ、カーナビなど19品目)は同13.4%増の13億1052万台。価格低下で手ごろになったノートPCの成長率が高かった。今後数年は、4%前後の成長を続ける見込みだ。

 同市場では日本が強かった分野で海外勢の成長が著しく、カーナビは欧米メーカーが、デジカメは台湾メーカーが生産量を伸ばしている。

 白物家電(エアコン、冷蔵庫など5品目)は同5.9%増の3億3822万台で、今後は3%前後の伸びが続く見込み。国内ではエコ製品への買い換え需要が期待できるとしている。

 ユニット製品・部品(12品目)は、同19.9%増の29億8068万台。PCやAV機器市場の伸びに合わせ、TFTやHDDが大きく伸びた。今後は、年率5〜10%増のペースで推移する見込み。生産拠点は9割弱をアジアが占めている。

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