人気ブログの“ランキング八分”──「まりも」の場合（2/3 ページ）

[杉浦正武，ITmedia]

　Yahoo！ブログ側の答えは簡潔だ。「運営に当たりガイドラインを定めており、これに沿って適宜削除を行っている。個別のブログに対して、削除の理由を教えることはできない」。ブロガーに対しても、報道関係者に対しても、このコメントは変わらない。

　「担当者がおり、人間の目で内容を確認して削除を行っている。アダルトな画像がなくとも、誘導先なり文章が変であれば、それは同じこと」（ヤフー広報部）

　まりもさんのブログに不快感を覚え、批判するユーザーもいたから、削除の妥当性を議論するのは難しい。ただ、まりもさんのブログのほかにも多くのきわどいブログが次々と削除されており、当該ブロガーやそのブログのファンなどから反発の声も上がった。

　Yahoo！ブログには、テレビ番組とブログを連動させる「ブログタイプ」という企画がある。そのブログの1つが「不倫の行く末。」という、やや刺激的なタイトルを付けていることにも一部ユーザーが反発した。

　「あれも削除すべきではないのか」。まりもさんの友人は「不倫の行く末。」はYahoo！ブログから“えこひいき”されていると吐き捨てる。「更新頻度も遅いし、内容も一度更新されるごとにせいぜい数行書かれるだけ。あんなものは、面白くない」

livedoor Blogへ「引越し」の動き

　度重なる削除に、まりもさんもストレスを感じるようになった。削除におびえて更新していると、無難な内容しか書けない。一般のブログと同様、「今日は何をした」「今日は何を食べた」と書き連ねていったのでは、「ブログのクオリティが落ちてしまう。読者のニーズもないと思う」（同）

　悩むまりもさんに、「『livedoor Blog』に引っ越せばいいのでは」と薦める声もあった。

　まりもさんは、実際にlivedoor Blogにまったく同じ内容のブログを立てたことがある。この動きは、ブログ業界として「人気ブロガーの流出」という意味で面白い。

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