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Sasser作成で逮捕の少年、起訴事実すべて認める

» 2005年07月06日 08時04分 公開
[IDG Japan]
IDG

 コンピュータワームSasser作成の罪に問われているドイツ人少年スベン・ヤシャン被告(19)が、7月5日に開かれた公判で罪を認めた。同ワームは昨年、インターネットを通じて瞬く間に拡散、世界各国で大量のコンピュータをクラッシュさせた。

 ヤシャン被告は昨年逮捕された時点で自供しており、今回改めてそれを確認したもの。独フェルデンで開かれている公判で同被告は、コンピュータ損壊、データ操作、公共システム妨害の罪に問われている。

 フェルデン地裁の広報官は電話取材に対し、ヤシャン被告は「細部に至るまで」起訴事実を認めたと語った。

 刑罰は最大で禁固5年だが、同広報官によれば、ヤシャン被告は逮捕された時点で17歳で、現在でも未成年であることから、刑はそれよりも軽くなる見通し。罰として警告や何らかの公共奉仕が言い渡される可能性もあるが、少年拘置所に送られる可能性もある。

 さらに、ITシステムが同ワームに感染した企業から民事訴訟を起こされる可能性もある。起訴状では142社が記載されており、この中にはドイツの郵便会社Deutsche PostやDelta Airlinesなどの大手も含まれる。

 セキュリティ専門家の推計では同ワームが引き起こした被害額は数百万ドルに上るが、起訴状に記された額は約13万ユーロ(15万5000ドル)となっている。

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