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デジタルコンテンツ市場は2兆4700億円 ネット配信拡大

» 2005年08月10日 15時01分 公開
[ITmedia]

 財団法人デジタルコンテンツ協会(会長・中村雅哉ナムコ会長)は8月10日、「デジタルコンテンツ白書 2005」を発表した。2004年の国内デジタルコンテンツ市場規模は2兆4685億円と前年比11.1%増。映像配信やオンラインゲームなど、インターネット流通が拡大している。

photo 国内デジタルコンテンツ市場規模(デジタルコンテンツ協会提供、以下同じ)

 デジタル形式で記録されたコンテンツを対象とし、エンドユーザーに対する暦年売り上げ額をまとめ、流通経路ごとに「パッケージ」「インターネット」「携帯電話」「デジタル放送」に分類した。

photo 国内デジタルコンテンツ市場の内訳と推移

 パッケージコンテンツは全体の約66%に当たる合計1兆6197億円で、前年比11.7%増。音楽系がCD販売の落ち込みから同1.8%減になったのに対し、映像系はDVD販売・レンタルとも好調で同36.3%増となった。

 インターネットコンテンツは合計4636億円となり、同11.0%拡大した。音楽配信は85億円と小規模ながら同111.8%増と2倍以上に。オンラインゲームの定着が進み、ゲーム系コンテンツは193億円、同49.6%増となった。

 携帯電話コンテンツは同13.3%拡大して合計2330億円。特に「着うた」が代表する音楽系の伸びが大きく、同22.5%増の1099億円となった。

 デジタルを含めたメディアコンテンツ産業全体の市場規模は、同1.8%増の13兆3362億円。構成比ではインターネット流通は4.4%、携帯電話流通は1.9%にとどまっているが、同協会は「今後はネット、携帯の割合増加がコンテンツ産業の活性化につながる」と指摘している。

 同白書は、2004年の国内デジタルコンテンツ市場の規模や動向を調査・分析してまとめた。

 主要コンテンツ動向の解説をIT・音楽ジャーナリストの津田大介さんや国際大学GLOCOM研究員・助手の鈴木謙介さんらが執筆しているほか、有限責任事業組合を活用した制作資金調達スキームといったビジネス環境の動向、コンテンツ政策や各国の状況などを盛り込んだ総合的な内容だ。

 監修は経済産業省商務情報制作局。A4変形版266ページ。4500円(税込み)。

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